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【2026年6月更新】死亡保険金と住民税非課税|所得判定3基準

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2026年6月更新】死亡保険金と住民税非課税|所得判定3基準
死亡保険金
住民税非課税
一時所得
相続税 非課税枠
贈与税
国民健康保険料
高額療養費

死亡保険金を受け取ると住民税非課税から外れる?

家族が亡くなり死亡保険金を受け取ったあと、「まとまった入金があったから、翌年の住民税非課税世帯から外れるのでは」と不安になる方は少なくありません。結論からいうと、影響するかどうかは受取額だけでは決まりません。まず見るべきは、死亡保険金が 相続税・所得税・贈与税のどれに該当するか です。
住民税非課税の判定は、原則として前年1月から12月までの所得をもとに行われます。死亡保険金が所得税・住民税の対象になる契約形態なら、翌年度の住民税判定に影響する可能性があります。一方、相続税や贈与税の対象として扱われる場合、通常は受取人本人の「所得」には入りません。
この記事では、2026年6月時点で確認したい3つの所得判定基準を、住民税、国民健康保険料、介護保険料、高額療養費の区分まで含めて整理します。

先に確認したい所得判定の3基準

  • 1
    保険証券で、亡くなった人、保険料を負担していた人、保険金を受け取る人を確認します。
  • 2
    死亡保険金を一時金で受け取るのか、年金形式で受け取るのかを確認します。
  • 3
    相続税の非課税枠、所得税の一時所得、贈与税のどれに当たるかを切り分けます。
  • 4
    住民税非課税世帯の判定は、原則として受取年の翌年度に反映される点を押さえます。
  • 5
    国民健康保険料、介護保険料、医療費の自己負担区分、給付金への影響を自治体に確認します。

基準1:相続税扱いなら住民税の所得に入りにくい

もっとも多いのは、亡くなった人が自分で保険料を負担し、その人が被保険者となり、配偶者や子どもが死亡保険金を受け取るケースです。この場合、死亡保険金は相続税の対象となる「みなし相続財産」として扱われます。
国税庁の(相続税の課税対象になる死亡保険金)では、相続人が受け取った死亡保険金について「500万円×法定相続人の数」の非課税限度額が示されています。たとえば法定相続人が配偶者と子ども2人の計3人なら、相続人が受け取った死亡保険金の非課税限度額は1,500万円です。
ただし、これはあくまで相続税の計算上の非課税枠です。受け取った配偶者や子どもの給与所得、年金所得、一時所得のように、住民税の所得へそのまま加算されるものではありません。

相続税扱いなら住民税非課税は絶対に変わりませんか?

夫の死亡保険金を受け取りました。相続税扱いなら、翌年も住民税非課税世帯のままで大丈夫でしょうか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
死亡保険金そのものが相続税の対象なら、通常は住民税の所得には入りません。ただし、年金収入、給与収入、不動産収入、同じ世帯の家族の所得、自治体独自の給付要件は別に確認が必要です。

相続税の非課税枠は住民税非課税枠ではない

混同しやすいのが、死亡保険金の「500万円×法定相続人」という非課税枠です。これは相続税の課税価格を計算するときの非課税限度額であり、住民税非課税世帯の判定に使う基準ではありません。
住民税非課税の判定は、給与所得、年金所得、一時所得などの合計所得金額や扶養状況、障害者・ひとり親などの条件、自治体ごとの非課税限度額によって変わります。たとえば東京都主税局の(個人住民税)では、東京23区内の例として、扶養親族がいない場合の均等割・所得割とも非課税となる合計所得金額の目安を45万円以下と説明しています。
非課税限度額は地域や世帯状況で変わるため、「死亡保険金が相続税の非課税枠内だから、住民税も必ず非課税」とは言い切れません。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
死亡保険金は、入金額の大きさよりも、誰が保険料を負担し、誰が受け取ったかで税金と住民税への影響が変わります。

基準2:受取人が保険料を払っていたら一時所得に注意

死亡保険金が住民税非課税の判定に影響しやすいのは、保険料を負担していた人と受取人が同じケースです。たとえば、妻が夫を被保険者とする保険に加入し、妻自身が保険料を負担し、夫の死亡時に妻が死亡保険金を受け取る場合です。
国税庁の(死亡保険金を受け取ったとき)では、被保険者、保険料の負担者、保険金受取人が誰かによって、所得税、相続税、贈与税のいずれの対象になるかが整理されています。保険料負担者と受取人が同じ場合、一時金で受け取った死亡保険金は 一時所得 として扱われます。
ここで大切なのは、保険証券上の「契約者」と、実際に保険料を払っていた「保険料負担者」がずれていることがある点です。家族名義の口座から保険料を出していた、途中で契約者を変更した、といった事情がある場合は、一般論だけで判断しないほうが安全です。

一時所得は全額ではなく2分の1が総所得金額に入る

一時所得は、受け取った死亡保険金から、それまでに支払った保険料などを差し引き、さらに特別控除額50万円を差し引いて計算します。そのうえで、課税対象として総所得金額に入るのは原則2分の1です。
たとえば死亡保険金1,000万円、支払保険料600万円、ほかの一時所得がない場合、一時所得は「1,000万円−600万円−50万円=350万円」です。総所得金額に算入される目安は「350万円×2分の1=175万円」となり、翌年度の住民税非課税判定に影響する可能性があります。
一時所得の考え方は、国税庁の(生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき)でも確認できます。死亡保険金だけでなく、同じ年に満期保険金、解約返戻金、懸賞金などがある場合は、合算して見る必要があります。

一時所得になると確定申告は必要ですか?

死亡保険金が一時所得になりそうです。必ず確定申告が必要でしょうか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
給与や年金の状況、控除、ほかの所得によって変わります。まずは保険会社の支払通知、支払保険料の累計、源泉徴収票をそろえ、税務署や税理士に申告要否を確認しましょう。

基準3:贈与税扱いなら住民税所得とは別に見る

保険料を負担した人、亡くなった人、受取人がすべて別人の場合、死亡保険金は贈与税の対象になることがあります。たとえば、親が保険料を負担し、子を被保険者、孫を受取人にしていたようなケースです。
贈与税扱いの場合も、通常は所得税・住民税の所得として扱うものではありません。ただし、贈与税の申告や納税が必要になる可能性があります。国税庁の(贈与税の計算と税率)では、暦年課税の基礎控除額は110万円とされています。
住民税非課税世帯向けの給付金や各種減免制度では、所得だけでなく預貯金などの資産状況を確認する制度もあります。税金の分類と、福祉・保険料減免の判定は分けて考えましょう。

受取後にやるべき実務チェック

  • 1
    保険会社から届く支払通知や課税区分の案内を保管し、受取額と支払保険料をメモします。
  • 2
    保険証券で契約者、被保険者、受取人、保険料負担者を確認します。
  • 3
    相続税扱いの場合は、法定相続人の人数と500万円の非課税枠を確認します。
  • 4
    一時所得扱いの場合は、受取額、支払保険料、特別控除後の2分の1を試算します。
  • 5
    翌年度の住民税、国保、介護保険料、医療費区分への影響を自治体窓口で確認します。

年金形式で受け取る死亡保険金は課税タイミングが変わる

死亡保険金は一時金で受け取る契約が多いものの、年金形式で受け取れるタイプもあります。年金形式の場合は、一時金とは所得区分や課税のタイミングが変わることがあります。
国税庁の説明では、保険料負担者と受取人が同じ契約で死亡保険金を年金で受け取る場合、公的年金等以外の雑所得になります。また、相続税や贈与税の対象となる契約でも、年金を受け取る権利に相続税・贈与税がかかったあと、毎年受け取る年金について所得税の計算が必要になる場合があります。
そのため、「相続税扱いだから住民税にはまったく関係ない」と早合点せず、年金形式で毎年受け取る契約かどうかを確認してください。住民税非課税の判定では、毎年の雑所得が影響する可能性があります。

住民税非課税世帯の判定は翌年度に反映される

個人住民税は、原則として前年の所得に対して翌年度に課税されます。総務省の(個人住民税)でも、個人住民税には所得に応じた所得割と、定額負担の均等割があり、所得割は前年1月1日から12月31日までの所得で算定されると説明されています。
つまり、2026年中に死亡保険金を受け取り、それが一時所得や雑所得として所得に入る場合、2027年度の住民税や非課税判定に影響する可能性があります。反対に、相続税扱いで所得に入らない死亡保険金なら、死亡保険金そのものだけを理由に翌年度の住民税非課税から外れるとは限りません。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
死亡保険金は、税負担を抑えることだけでなく、残された家族の生活を何年守れるかまで見て判断したいお金です。

見落としやすいのは国保・介護・高額療養費の区分

住民税非課税かどうかは、住民税額だけでなく家計全体に波及します。国民健康保険料、後期高齢者医療制度の保険料、介護保険料、医療費の自己負担限度額などは、住民税の課税・非課税や所得区分と連動することがあります。
特に年金生活の配偶者が死亡保険金を受け取った場合、翌年度だけ負担区分が変わることがあります。2026年6月時点では、厚生労働省の(高額療養費制度の見直しについて)で、2026年8月以降の月額限度額や年間上限、低所得者への配慮に関する見直しが示されています。
医療費が継続してかかる家庭では、住民税非課税かどうかだけでなく、限度額適用認定証、マイナ保険証での限度額情報の利用、加入している健康保険の付加給付の有無も確認しておくと安心です。

保険金の使い道は税金だけで決めない

まとまった死亡保険金を受け取ると、税金や住民税非課税の心配から「早く使ったほうがいいのでは」と考えてしまう方もいます。しかし、所得判定と預貯金残高の扱いは制度ごとに異なります。あわてて住宅ローン返済や投資に回す前に、生活費の何年分を残すかを決めることが大切です。
まずは葬儀費用、相続手続き費用、当面の生活費、教育費、住宅費、老後資金を分けて考えましょう。NISAで運用する場合も、短期間で使う予定のお金まで投資に回すと、相場下落時に生活費が不足するおそれがあります。
目安として、すぐ使うお金、1〜5年以内に使うお金、10年以上使わないお金に分けると、預貯金と運用の役割を整理しやすくなります。

迷ったら保険証券と家計情報を並べて確認しよう

死亡保険金と住民税非課税の関係は、ネット上の一般論だけでは判断しにくいテーマです。契約者と保険料負担者が違う、受取人が孫になっている、複数の保険会社から保険金を受け取る、年金収入や不動産収入があるなど、少し条件が変わるだけで結論が変わります。
まずは保険証券、支払通知、源泉徴収票、年金振込通知、直近の住民税決定通知書、国民健康保険料や介護保険料の通知書を手元に置きましょう。そのうえで、税務署や自治体、必要に応じてFPに相談すると、翌年度の負担増に備えた資金計画を立てやすくなります。
死亡保険金は、残された家族の生活を支えるためのお金です。税区分の確認と同時に、生活費、教育費、住宅費、医療費、老後資金を一枚の表にして見ると、使ってよい金額と残すべき金額が見えやすくなります。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    死亡保険金が住民税非課税判定に影響するかは、亡くなった人、保険料負担者、受取人、受取方法の関係で決まります。
  • 2
    相続税扱いの死亡保険金は通常は受取人の住民税所得に入りませんが、相続税の申告要否や年金形式の受取は別に確認が必要です。
  • 3
    受取人本人が保険料を負担していた場合、一時所得や雑所得として翌年度の住民税非課税判定に影響する可能性があります。
  • 4
    贈与税扱いの場合は所得とは別枠で考えますが、給付金や減免制度では資産状況を確認されることがあります。
  • 5
    受取後は住民税だけでなく、国保、介護保険料、高額療養費、教育費・老後資金まで一体で確認しましょう。

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死亡保険金の受取後は、税金、住民税非課税、国保・介護保険料、今後の生活費をまとめて見ることが大切です。ほけんのAIなら、まず24時間365日対応のAI相談で状況を整理し、その後必要に応じてオンラインでFPに無料相談できます。保険証券や家計資料があると、保障、預貯金、NISAなどを中立的に比較しやすくなります。LINEから日時を選べるため、忙しい時期でも相談しやすいのが利点です。

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