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【2026年5月更新】生命保険の選び方|6月改正前の比較3基準

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山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2026年5月更新】生命保険の選び方|6月改正前の比較3基準
生命保険の選び方
保険業法改正
比較推奨
必要保障額
保険見直し
NISA
生命保険料控除

6月改正前に、生命保険選びは何を見るべきか

2026年6月1日の保険業法改正を前に、生命保険の相談では「どの商品がよいか」だけでなく、「なぜその商品をすすめられたのか」を確認する重要性が高まっています。
ただし、読者が不安になる必要はありません。保険会社や代理店側の体制整備が中心で、契約者がすぐに複雑な法律を覚える必要はありません。大切なのは、商品名やランキングを見る前に、まず 生命保険の選び方 を「必要保障額」「総コスト」「比較根拠」の3つに分けて整理することです。
この記事では、2026年5月31日時点で確認できる公的資料と最新統計をもとに、子育て世帯や共働き世帯でも実践しやすい確認ポイントをまとめます。

まず押さえる比較3基準

  • 1
    必要保障額は、遺族年金、預貯金、住宅ローンの団体信用生命保険、勤務先の弔慰金や死亡退職金を差し引いて考えます。
  • 2
    総コストは、月払保険料だけでなく、払込期間、更新後保険料、解約返戻金、為替や運用のリスクまで確認します。
  • 3
    比較根拠は、どの保険会社の商品を比べたのか、候補から外れた商品は何か、その理由まで聞きます。
  • 4
    貯蓄性商品や変額保険は、NISAやiDeCoと役割が重なる部分を分けて判断します。
  • 5
    契約前には、告知義務、免責期間、保険金や給付金が出ないケースを必ず確認します。

2026年6月の改正で変わるのは、販売側の透明性

金融庁は2026年3月30日に、令和7年保険業法改正に係る内閣府令等の公布とパブリックコメント結果を公表し、施行日は2026年6月1日とされています。主な内容には、特定大規模乗合保険募集人に対する体制整備義務の強化、苦情処理体制、保険会社等による過度な便宜供与の禁止などが含まれます。詳しくは(令和7年保険業法改正に係る内閣府令等の公布及びパブリックコメント結果の公表について)で確認できます。
一方で、乗合代理店における比較推奨販売の情報提供に関する規定は、同公表資料上では「別途公表する予定」とされています。つまり、2026年5月31日時点では、比較推奨に関する細部まで確定した前提で断定するのではなく、契約者側としては「比較した範囲」「すすめた理由」「他の商品を選ばなかった理由」を確認する姿勢が現実的です。

保険のおすすめを受けたら、何を聞けばいい?

担当者からすすめられた保険があります。専門用語が多くて、自分に合うのか判断できません。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
まず「私の希望に対して、どの商品を比較しましたか」「この商品を選んだ一番の理由は何ですか」「保険料以外の注意点は何ですか」の3つを聞いてください。答えがあいまいなら、その場で契約せず、提案書を持ち帰って家計と照らし合わせましょう。

基準1:必要保障額は「不足分」から逆算する

死亡保険や収入保障保険を選ぶときは、最初に保険金額を決めるのではなく、家族に残したい生活費から逆算します。これが 必要保障額 の考え方です。
たとえば子育て世帯なら、今後の生活費、教育費、住宅費、葬儀費用などを見積もったうえで、配偶者の収入、遺族年金、預貯金、住宅ローンの団信、勤務先の制度を差し引きます。残った不足分を、民間の死亡保険や収入保障保険で補うイメージです。
生命保険文化センターが2025年10月に公表した調査速報では、死亡保険金の必要額は平均1,569万円、加入金額は平均887万円とされています。ただし、これはあくまで全体平均です。子どもの人数、住宅ローンの有無、配偶者の働き方で必要額は大きく変わります。調査の概要は(2025(令和7)年度 生活保障に関する調査(速報版)まとまる)で確認できます。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
生命保険は不安を埋める道具ですが、入りすぎると毎月の家計を圧迫します。いま必要な保障と、子どもの独立後に減らせる保障を分けて考えることが大切です。

基準2:保険料は「今払えるか」より「続けられるか」

保険料を見るときは、月額だけで判断しないようにしましょう。特に定期保険や医療保険には、一定期間ごとに保険料が上がる更新型があります。加入時は安く見えても、50代、60代で負担が重くなることがあります。
生命保険協会の(生命保険の動向 2025年版)によると、2024年度末の個人保険の保有契約件数は1億9,530万件で、17年連続の増加でした。一方で、保有契約高は死亡保障を抑えて医療保障を充実させる傾向などを反映し、前年度比98.5%となっています。つまり、単に大きな死亡保障を持つより、医療・介護・老後資金とのバランスを見直す流れが続いていると読めます。
終身保険、外貨建て保険、変額保険などの貯蓄性がある商品は、途中解約時に元本割れする可能性があります。外貨建てなら為替、変額なら運用実績によって受取額が変わる点も確認しましょう。

保険料を見るときのチェック項目

  • 1
    保険料は手取り月収の中で無理なく払える範囲に収まっているか確認します。
  • 2
    更新型の場合は、10年後、20年後の更新後保険料の見込みを必ず見せてもらいます。
  • 3
    払込期間が終身払いか短期払いかで、老後の固定費がどう変わるか確認します。
  • 4
    解約返戻金がある商品は、早期解約時の返戻率、税金、為替手数料や運用関係費用を確認します。
  • 5
    生命保険料控除の効果だけで加入を決めず、保障内容と家計への負担を優先します。

基準3:比較根拠は「候補から外れた商品」まで確認する

6月改正を前に、生命保険選びで特に意識したいのが 比較根拠 です。比較根拠とは、どの商品と比べ、なぜその商品が候補になり、なぜ他の商品が外れたのかという説明の土台です。
すすめられた商品の長所だけを聞くと、判断が偏りやすくなります。保険料が安い商品でも、保障期間が短い、更新後に保険料が上がる、告知条件が厳しい、保険金の受け取り方が家計に合わない、といった弱点があるかもしれません。
相談時は「同じ保障額、同じ保障期間、同じ払込期間で比べた場合はどうか」を聞いてみましょう。比較条件がそろっていないランキングや見積もりは、家計判断の材料としては不十分です。

ランキング上位の生命保険なら安心?

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山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
ランキングは入口として便利ですが、家族構成、健康状態、住宅ローン、貯蓄額までは反映していません。順位よりも、同じ条件で比較しているか、あなたの必要保障額に合っているかを確認しましょう。

NISAやiDeCoと生命保険は、目的で分ける

2026年時点では、NISAやiDeCoを使った資産形成も身近になっています。ここで注意したいのは、生命保険と投資制度を「どちらが得か」だけで比べないことです。
生命保険は、死亡、病気、介護などのリスクに備える仕組みです。一方、NISAは運用益が非課税になる資産形成制度です。金融庁のNISA特設サイトでは、2024年からのNISAについて、年間投資枠はつみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円、合計360万円、非課税保有限度額は最大1,800万円と説明されています。制度の基本は(NISAを知る)で確認できます。
変額保険や外貨建て保険のように保障と運用が混ざる商品を検討するときほど、保障部分と運用部分を分けて考えましょう。死亡保障が目的なら保険、長期の資産形成が目的ならNISAやiDeCoも含めて比較する、という切り分けが大切です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
家計にとって大切なのは、保険で守るお金と、投資で増やしたいお金を混ぜないことです。目的が違えば、選ぶ基準も自然に変わります。

2026年分の生命保険料控除も確認する

2026年分の所得税では、23歳未満の扶養親族がいる場合、新生命保険料に係る一般生命保険料控除の上限が一時的に6万円になります。ただし、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除を合わせた所得税の合計適用限度額は12万円のままです。財務省の大綱では、詳しい計算式も示されています。該当箇所は(令和7年度税制改正の大綱)で確認できます。
控除は家計にとってありがたい制度ですが、控除を受けるためだけに不要な保険へ加入するのは本末転倒です。子育て世帯は、死亡保障、医療保障、教育費、NISA、住宅ローン返済を並べて、優先順位を決めましょう。

相談前に用意すると、提案の精度が上がるもの

生命保険の相談は、手ぶらでも始められます。ただ、より具体的に比較したいなら、現在の保険証券、家計の収支、住宅ローン残高、貯蓄額、ねんきん定期便、勤務先の福利厚生資料があると話が進みやすくなります。
たとえば、子どもが2人いる30代共働き世帯なら、教育費のピーク、住宅ローンの団信、配偶者の収入継続性を確認します。50代で子どもが独立している世帯なら、死亡保障を小さくし、医療・介護・老後資金の備えを優先する選択もあります。
平均値に合わせるより、自分の家計に合わせて棚卸しすることが大切です。保険証券を写真で送れるサービスを使う場合も、契約者、被保険者、受取人、保険期間、払込期間、特約の有無を確認しておきましょう。

よくある失敗は「解約してから考える」こと

保険料を下げたいとき、先に既契約を解約してしまうのは危険です。健康状態によっては新しい保険に入れない、または条件付きになる可能性があります。特に持病、通院歴、服薬、過去の入院がある人は、解約前に新契約の引受可否を確認しましょう。
見直しの順番は、加入中の保障を確認する、不要な特約を外せないか確認する、新しい候補を同じ条件で比較する、新契約が成立してから既契約の解約を判断する、が基本です。
生命保険は、単独の商品比較だけでは完結しません。教育費、住宅ローン、老後資金、NISA、iDeCo、医療費への備えまで含めると、最適な保険料や保障額は家庭ごとに変わります。迷ったら「何のための保障か」「いつまで必要か」「他の選択肢と比べた理由は何か」を軸に、家計全体で判断しましょう。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    生命保険は、必要保障額、総コスト、比較根拠の3基準で選ぶと判断しやすくなります。
  • 2
    2026年6月1日の保険業法改正では販売側の体制整備が進みますが、比較推奨販売の細部は2026年5月31日時点で別途公表予定とされています。
  • 3
    保険料は月額の安さだけでなく、更新後、払込期間、解約時の不利益、為替や運用リスクまで確認しましょう。
  • 4
    NISAやiDeCoとは役割が違うため、保障と資産形成を分けて家計全体で考えることが大切です。
  • 5
    既契約を見直すときは、解約前に新しい保険の加入可否や条件を確認しましょう。

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