ほけんのAI Logo保険相談の掟

【2026年7月更新】生命保険の予定利率|金利上昇期の見直し3基準

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2026年7月更新】生命保険の予定利率|金利上昇期の見直し3基準
生命保険の予定利率
金利上昇
生命保険見直し
一時払終身保険
個人年金保険
NISA
生命保険料控除

金利が上がると、生命保険も見直したくなる理由

2026年7月時点では、長期金利の上昇を背景に、貯蓄性のある生命保険で予定利率の引き上げや保険料率の改定が意識されやすくなっています。特に一時払終身保険、個人年金保険、学資保険のように「将来受け取るお金」が気になる商品では、今の契約を続けるべきか、新しい商品に入り直すべきか迷いやすい局面です。
実際、生命保険協会の(生命保険の動向 2025年版)では、2024年度の個人年金保険の新規契約件数は149万件、前年度比112.5%と増えています。一方で、解約返戻金は11兆8,711億円、前年度比104.1%となっており、貯蓄性保険を「続ける・解約する・入り直す」で悩む人が増えやすい環境です。
ただし、 生命保険の予定利率 は「契約者が必ず受け取れる利回り」ではありません。保険会社が保険料を計算するときに見込む運用利回りの前提であり、保険関係費用、保障コスト、解約控除、税金まで含めて見ないと、本当に有利かは判断できません。この記事では、金利上昇期に生命保険を見直すための3基準を、家計目線で整理します。

この記事で確認する3つの見直し基準

  • 1
    いまの契約の予定利率、解約返戻金、死亡保障額、払込満了時期を確認します。
  • 2
    新しい保険は保険料、返戻率、受取時期、税引き後の手取りを同じ条件で比べます。
  • 3
    NISA、iDeCo、預貯金との役割分担を、家計全体の資金計画として決めます。
  • 4
    解約や乗り換えの前に、健康告知、保障の空白期間、税金の扱いを確認します。

予定利率は「利回り」ではなく保険料計算の前提

予定利率とは、保険会社が契約者から預かった保険料を将来どのくらい運用できるかを見込み、保険料を計算する際に使う利率です。一般に、予定利率が高いほど、同じ保障額なら保険料は下がりやすく、同じ保険料なら将来の返戻金や年金額が厚くなりやすい傾向があります。
ただし、 予定利率と実質利回り は別物です。死亡保障のためのコスト、契約の維持費、販売管理費、途中解約時の控除などがあるため、パンフレット上の予定利率だけを見て「銀行預金より高い」「投資信託より安全」と判断するのは早計です。
見るべき数字は、予定利率そのものよりも「払込総額に対して、いつ、いくら戻るのか」です。たとえば一時払保険なら、契約から3年後、5年後、10年後の解約返戻金と死亡保険金を並べ、必要なときに資金化できるかまで確認しましょう。

予定利率が上がったなら、古い保険は解約した方がいい?

ニュースで予定利率が上がっていると見ました。昔入った終身保険は解約して、新しい保険に替えた方が得ですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
すぐ解約はおすすめしません。古い契約には、今より高い予定利率が固定されている“お宝保険”が含まれることがあります。まず保険証券で契約時期、予定利率、解約返戻金、死亡保障額を確認し、乗り換え後の年齢上昇による保険料増や健康告知のリスクまで比べましょう。

基準1:今の契約は「お宝保険」か「重い固定費」か

最初に見るべきなのは、今の生命保険が家計にとって資産なのか、負担なのかです。バブル期から1990年代前半に契約した貯蓄型保険などは、予定利率が高く、現在では同条件で入り直しにくい契約もあります。一方で、保障額が今の家族構成に合っていない、保険料が高くて貯蓄や投資に回せない、更新で将来保険料が大きく上がる契約は見直し候補になります。
確認したいのは、 解約返戻金 、死亡保障額、払込満了時期、特約の中身です。主契約は有利でも、医療特約や定期特約が古く、現在の医療環境や家族構成に合わないケースもあります。
たとえば、子どもが独立して大きな死亡保障が不要になった家庭なら、主契約を残しつつ定期特約だけ外す、保険金額を減額する、払済保険にする方法があります。反対に、住宅ローンや教育費が残っている家庭では、返戻率だけを見て死亡保障を削りすぎないことが大切です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
金利が上がったからといって、保険証券を見ないまま解約するのが、一番もったいない判断になりやすいです。

基準2:新しい保険は「受取額」ではなく手取りで比べる

新しい一時払終身保険や個人年金保険を検討するときは、予定利率や返戻率だけでなく、税引き後の手取りで比較しましょう。満期保険金や解約返戻金は、契約者、被保険者、受取人の関係によって所得税、贈与税、相続税の扱いが変わります。
国税庁の(No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき)では、保険料の負担者と保険金受取人が同じ場合、満期保険金等は受取方法により一時所得または雑所得として課税されると整理されています。一時金で受け取る場合は、原則として「受取額-払込保険料-特別控除50万円」を計算し、その2分の1が課税対象になります。
利益が出ているように見えても、税金、途中解約時の元本割れ期間、受取まで資金を動かしにくい点を含めると、実質的な魅力は変わります。予定利率ではなく、手取り額と使える時期で比べるのが金利上昇期の基本です。

NISAに回すか、個人年金保険に入るか迷ったら?

老後資金のために、個人年金保険とNISAのどちらを優先すべきか迷っています。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
まず生活防衛資金を確保し、そのうえで目的を分けましょう。途中で使う可能性があるお金は預貯金やNISAが向きやすく、老後まで使わないお金で所得控除を重視するならiDeCo、確実な年金受取や保険料控除を重視するなら個人年金保険も候補です。どれか一つに寄せすぎないことが大切です。

基準3:NISA・iDeCo・預貯金と役割を分ける

生命保険は、死亡保障や相続対策を兼ねられる点が強みです。一方で、純粋な資産形成だけを目的にするなら、NISAやiDeCo、預貯金との比較が必要です。
金融庁の(NISAを知る)では、2024年からのNISAについて、年間投資枠はつみたて投資枠120万円と成長投資枠240万円の合計360万円、非課税保有限度額は最大1,800万円、非課税保有期間は無期限とされています。運用益が非課税になる点は大きな利点ですが、投資信託や株式には値動きがあり、元本保証ではありません。
そのため、 NISAと生命保険の使い分け は「目的」で考えるのが現実的です。万一の保障や受取人指定を重視するなら生命保険、教育費や老後資金の成長性を重視するならNISA、所得控除を活かした老後資金ならiDeCo、数年以内に使うお金は預貯金という整理がしやすいです。

乗り換え前に必ず確認したいチェック項目

  • 1
    保険証券で契約日、予定利率、保険期間、払込期間、特約の更新時期を確認します。
  • 2
    解約返戻金は今日の金額だけでなく、1年後、5年後、払込満了時の金額も見ます。
  • 3
    新しい保険は同じ保障額、同じ払込方法、同じ受取時期で比較します。
  • 4
    健康状態の告知で条件付き契約や加入不可になる可能性を確認します。
  • 5
    NISAやiDeCoに回した場合の非課税メリット、値動き、引き出しやすさも比べます。
  • 6
    解約後に必要保障額が不足しないよう、家族の生活費、住宅ローン、教育費を再計算します。

一時払終身保険は相続対策とセットで考える

金利上昇期に注目されやすいのが一時払終身保険です。まとまった資金を一度に払い、死亡保障を確保しながら、相続時には死亡保険金の非課税枠を活用できる可能性があります。
国税庁の(No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金)では、死亡保険金の受取人が相続人である場合、500万円×法定相続人の数が非課税限度額とされています。法定相続人が配偶者と子ども2人の合計3人なら、非課税枠は1,500万円です。
ただし、一時払終身保険は「預金の置き換え」として考えると注意が必要です。早期解約では元本割れすることがあり、契約者、被保険者、受取人の設定を誤ると、所得税や贈与税の対象になることもあります。相続対策として使うなら、遺産全体、相続人の人数、他の金融資産、介護費用の見込みまで含めて判断しましょう。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
非課税枠を使えるかどうかだけでなく、残された家族がすぐ使えるお金になるかまで考えると、保険の役割が見えやすくなります。

生命保険料控除は「得だから入る」ではなく上限管理

生命保険には、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除があります。所得税や住民税の負担を軽くできる点はメリットですが、控除で戻る税額以上に保険料を払いすぎてしまうと、家計全体では逆効果になることがあります。
2026年分については、23歳未満の扶養親族がいる子育て世帯を対象に、所得税の一般生命保険料控除の適用限度額を4万円から6万円へ拡充する取り扱いが案内されています。たとえば(生命保険料控除制度に関するお知らせ)では、2026年分の所得税で適用され、住民税は拡充措置の対象外、制度全体の所得控除限度額は12万円のままと説明されています。
ただし、控除はあくまで補助的なメリットです。死亡保障、医療保障、老後資金、教育資金の目的に合う契約かどうかを先に確認し、最後に控除枠を整える順番で考えましょう。

見直しの結論は「解約」だけではない

金利上昇期の生命保険見直しでは、解約して新商品へ乗り換える以外にも選択肢があります。保険金額を減らして保険料を下げる減額、以後の保険料払い込みを止めて保障を小さく残す払済保険、不要な特約だけ外す方法などです。
特に、死亡保障は必要だが毎月の保険料が重い家庭では、全部解約よりも部分的な見直しの方が家計に合うことがあります。反対に、教育費や住宅ローンで現金が必要な時期なら、返戻金を生活防衛資金に回す判断もあり得ます。
実務では、保険会社や代理店に「現在の解約返戻金」「将来の解約返戻金推移」「減額後の保障額と保険料」「払済後の保障額」を同じタイミングで出してもらうと比較しやすくなります。保険単体ではなく、家計表とライフプランを並べて決めることが重要です。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    予定利率は実質利回りではなく、保険料を計算するための前提です。返戻金、保障コスト、税金まで含めて見ましょう。
  • 2
    古い契約には有利な条件が残っている場合があるため、解約前に保険証券と返戻金推移の確認が必要です。
  • 3
    新しい保険は予定利率だけでなく、税引き後の手取り、元本割れ期間、保障内容で比べることが大切です。
  • 4
    NISA、iDeCo、預貯金、生命保険は目的別に使い分けると、家計の納得感が高まります。
  • 5
    見直し方法は解約だけでなく、減額、払済、特約整理も候補になります。

まずは無料オンライン相談で保険と家計を棚卸し

生命保険の予定利率は、契約時期、保障内容、税金、NISAやiDeCoとの配分まで見ないと判断しにくいテーマです。ほけんのAIなら、まずAIチャットで疑問を整理し、その後オンラインでFPに無料相談できます。時間や場所を選ばず、保険と資産形成を中立的に比較できるのが利点です。無料オンラインFP相談に参加した方向けのギフトキャンペーンもあります。詳細はLINEから確認してみてください。

🎁今なら面談後アンケート回答で
1,500円分全員プレゼント!

カフェで相談する様子

関連記事一覧

【2026年7月更新】変形性膝関節症と生命保険|50代の告知3基準

【2026年7月更新】変形性膝関節症と生命保険|50代の告知3基準

変形性膝関節症がある50代向けに、生命保険・医療保険の告知、手術予定、部位不担保、高額療養費制度、家計との両立を3基準で解説します。

【2026年7月更新】生命保険と睡眠薬|告知で失敗しない3基準

【2026年7月更新】生命保険と睡眠薬|告知で失敗しない3基準

睡眠薬を飲んでいる人が生命保険や医療保険の告知で迷うポイントを整理。投薬歴、処方理由、緩和型保険、告知義務違反、家計とのバランスを3基準で解説します。

【2026年7月更新】生命保険の契約者貸付|返済3基準

【2026年7月更新】生命保険の契約者貸付|返済3基準

生命保険の契約者貸付を金利上昇期にどう返すかを解説。貸付利率、複利、保障維持、失効リスク、NISAとの配分まで3基準で整理します。

【2026年7月更新】年収の壁と生命保険|共働き妻の手取り3基準

【2026年7月更新】年収の壁と生命保険|共働き妻の手取り3基準

2026年7月時点の年収の壁を、共働き妻の手取り目線で整理。所得税178万円、社会保険の扶養、生命保険料控除6万円特例、家族手当、保険見直しまで実践的に解説します。

【2026年7月更新】生命保険の満期保険金|確定申告と税金3基準

【2026年7月更新】生命保険の満期保険金|確定申告と税金3基準

生命保険の満期保険金にかかる所得税・住民税・贈与税を3基準で整理。確定申告の20万円基準、一時所得の計算、年金受取、NISAへの配分まで2026年7月時点で解説します。

【2026年7月更新】帝王切開後の医療保険|告知と2人目準備3基準

【2026年7月更新】帝王切開後の医療保険|告知と2人目準備3基準

帝王切開後に医療保険へ入れるか不安な30代女性へ。告知、部位不担保、2人目妊娠前の見直し、公的制度や出産費用との使い分けを整理します。