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【2026年10月更新】個人年金保険料控除はいくら戻る?|年収別早見表3例

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2026年10月更新】個人年金保険料控除はいくら戻る?|年収別早見表3例
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個人年金保険料控除は「戻る額」まで見ると判断しやすい

年末調整の時期になると、「個人年金保険料控除はいくら戻るの?」と気になる方は多いですよね。結論からいうと、2026年10月時点の新制度では、年間保険料が8万円を超えると所得税の控除額は最大4万円、住民税の控除額は最大2万8,000円です。
ただし、実際に戻る税金は控除額そのものではありません。目安は 控除額×税率 です。所得税は年末調整で還付されることがありますが、住民税は原則として翌年6月以降の税額が軽くなる形で反映されます。この記事では、 個人年金保険料控除 でいくら戻るのかを、年収別の早見表3例で整理します。

この記事で確認できること

  • 1
    個人年金保険料控除で税金が軽くなる基本的な仕組みを確認できます。
  • 2
    年収400万円、600万円、900万円の戻る額の目安を早見表で比較できます。
  • 3
    新制度と旧制度で控除上限がどう違うかを整理できます。
  • 4
    2026年の子育て世帯向け6万円特例との違いを確認できます。
  • 5
    個人年金保険、iDeCo、NISAをどう使い分けるか考えるきっかけになります。

そもそも個人年金保険料控除とは

個人年金保険料控除は、一定の条件を満たす個人年金保険の保険料を支払った人が使える所得控除です。所得控除とは、税金を計算する前の所得から差し引ける金額のことです。
制度の概要は国税庁の(No.1140 生命保険料控除)でも確認できます。生命保険料控除には、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除の3区分があり、個人年金保険料控除は老後資金づくりに関係する枠です。
なお、生命保険料控除全体の所得税の合計上限は原則12万円です。個人年金保険料控除だけを見て「まだ控除できる」と思っても、他の一般生命保険料控除や介護医療保険料控除との合計で上限に近づいているケースがあります。

控除額が4万円なら4万円戻るのですか?

個人年金保険料控除が4万円と聞きました。4万円がそのまま戻るという意味ですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
いいえ、4万円は税金を計算する所得から差し引ける金額です。たとえば所得税率が10%なら、復興特別所得税を含めた所得税部分の軽減は約4,084円、住民税部分は2,800円というイメージです。

新制度の控除上限は所得税4万円、住民税2万8,000円

2012年1月1日以降に契約した新制度の個人年金保険では、年間支払保険料が8万円を超えると、所得税の控除額は4万円で頭打ちになります。住民税は年間支払保険料が5万6,000円を超えると、控除額が2万8,000円で上限です。
計算式は、所得税では年間保険料が2万円以下なら全額、2万円超4万円以下なら「保険料×1/2+1万円」、4万円超8万円以下なら「保険料×1/4+2万円」、8万円超なら一律4万円です。住民税では5万6,000円超で一律2万8,000円となります。
つまり、月7,000円前後以上を個人年金保険に払っている人は、すでに控除枠を使い切っている可能性があります。控除を増やしたいからといって、保険料を上乗せしても税金面の効果が増えないケースがある点に注意しましょう。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
個人年金保険は節税商品ではなく、老後資金を準備する手段のひとつです。控除で戻る金額と、途中解約のリスク、将来の受取額をセットで見て判断しましょう。

年収別早見表3例:新制度で年間8万円超を払った場合

以下は、2026年分の新制度で年間保険料8万円超を支払い、所得税控除4万円、住民税控除2万8,000円を使い切った場合の目安です。住民税率は一律10%、所得税には復興特別所得税2.1%を含めて概算しています。
年収の目安想定する所得税率所得税・復興特別所得税の軽減住民税の軽減合計の目安
年収400万円5%約2,000円約2,800円約4,800円
年収600万円10%約4,100円約2,800円約6,900円
年収900万円20%約8,200円約2,800円約11,000円
同じ保険料を払っていても、所得税率が高い人ほど税負担の軽減額は大きくなります。ただし、年収だけで税率が決まるわけではありません。配偶者控除、扶養控除、住宅ローン控除、社会保険料控除、iDeCoの掛金などで実際の税額は変わります。住宅ローン控除などの税額控除で所得税がすでに少ない人は、所得税部分の効果を満額感じにくい場合もあります。

「年末調整で戻る額」と「住民税で軽くなる額」は分けて考える

個人年金保険料控除の効果は、所得税と住民税で反映されるタイミングが違います。会社員の場合、所得税は年末調整で精算され、払いすぎていた源泉所得税があれば還付されます。一方、住民税は翌年度の税額計算に反映されるため、手元に現金が戻るというより、翌年6月以降の給与天引き額が少し下がるイメージです。
たとえば年収600万円で所得税率10%の人が新制度の上限まで使った場合、所得税側で約4,100円、住民税側で約2,800円、合計で約6,900円の負担軽減が目安です。年末調整の還付額だけを見て「思ったより少ない」と感じても、住民税側の効果が後から出る点は押さえておきましょう。

旧制度なら控除上限は所得税5万円、住民税3万5,000円

2011年12月31日以前に契約した旧制度の個人年金保険は、所得税の控除上限が5万円、住民税の控除上限が3万5,000円です。新制度より控除額の上限が大きいため、長く加入している契約を安易に解約すると、税制面のメリットを失うことがあります。
生命保険文化センターの(税金の負担が軽くなる「生命保険料控除」)でも、新制度・旧制度の違いや、個人年金保険料控除の対象条件が整理されています。古い契約を持っている人は、返戻率や予定利率だけでなく、控除枠も含めて見直すのがおすすめです。
なお、同じ個人年金保険料控除の枠で新制度と旧制度の両方がある場合、合算しても所得税の上限は原則4万円になることがあります。旧契約の保険料が十分ある場合は旧制度だけで5万円控除を使えるケースもあるため、控除証明書の「新・旧」区分を必ず確認しましょう。

個人年金保険料控除の対象になりやすい主な条件

  • 1
    個人年金保険料税制適格特約が付いている契約かを確認します。
  • 2
    年金受取人が契約者本人または配偶者になっているかを確認します。
  • 3
    年金受取人と被保険者が同じ人になっているかを確認します。
  • 4
    保険料の払込期間が原則10年以上あるかを確認します。
  • 5
    確定年金や有期年金では年金開始年齢と受取期間の条件を満たすかを確認します。

iDeCoやNISAと比べると、強みは「計画性」と「控除」

個人年金保険は、毎月決まった保険料を払い、将来に年金形式で受け取る仕組みです。途中で引き出しにくい反面、老後資金を強制的に積み立てやすいのが特徴です。
一方、 iDeCo は掛金が全額所得控除になるため、節税効果だけを見ると個人年金保険より大きくなりやすい制度です。厚生労働省の資料では、2026年12月分、つまり2027年1月口座引き落とし分から、拠出限度額や加入可能年齢の引き上げが予定されています。ただし、iDeCoは原則として老後まで引き出せず、受け取り時にも税金の確認が必要です。
NISA は掛金控除はありませんが、金融庁の(NISAを知る)で案内されている通り、2024年から非課税保有期間が無期限となり、つみたて投資枠は年120万円、成長投資枠は年240万円、合計で年360万円まで利用できます。資金の自由度は比較的高い一方、運用成果は市場環境に左右されます。
そのため、個人年金保険、iDeCo、NISAは「どれが一番得か」ではなく、老後資金、教育費、住宅ローン、万一の保障、生活防衛資金とのバランスで考えることが大切です。

2026年の子育て6万円特例は個人年金にも使えますか?

2026年は生命保険料控除が6万円になると聞きました。個人年金保険料控除も上限が増えますか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
いいえ、対象は23歳未満の扶養親族がいる人の新制度の一般生命保険料控除です。個人年金保険料控除の上限は、2026年10月時点では従来どおり所得税4万円、住民税2万8,000円と考えておきましょう。

子育て6万円特例は「一般生命保険料控除」の話

2026年分の年末調整では、23歳未満の扶養親族がいる人について、新制度の一般生命保険料控除の所得税上限が6万円になる取り扱いがあります。国税庁の(令和8年分 年末調整Q&A)では、共働き世帯で23歳未満の扶養親族がいる場合、夫婦双方で生命保険料控除の特例の適用を受けられる場合があることにも触れられています。
ただし、この特例は個人年金保険料控除の上限を6万円にする制度ではありません。また、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除を合わせた所得税の合計適用限度額は12万円のままです。子育て世帯でも、個人年金保険料控除の戻る額を計算するときは、所得税4万円、住民税2万8,000円を基本に見ておくと混乱しにくくなります。

年末調整では控除証明書の区分を確認する

年末調整で個人年金保険料控除を使うには、保険会社から届く生命保険料控除証明書を確認します。証明書には、一般、介護医療、個人年金、新制度、旧制度などの区分が記載されています。
ここで間違いやすいのが、個人年金保険に入っていても、必ず個人年金保険料控除になるとは限らない点です。税制適格特約が付いていない契約や変額個人年金保険は、一般生命保険料控除に分類されることがあります。証明書の「個人年金」欄に金額があるかを見てから申告しましょう。
勤務先が年末調整を電子化している場合は、保険会社の電子的控除証明書やマイナポータル連携を使えることもあります。紙の証明書が届かない場合や紛失した場合は、保険会社の契約者向けサイトやコールセンターで再発行できるか早めに確認しておくと安心です。

「いくら戻るか」より先に家計全体で見直す

個人年金保険料控除で戻る税金は、年収400万円の例で約4,800円、年収600万円の例で約6,900円、年収900万円の例で約11,000円がひとつの目安です。節税効果は確かにありますが、年間保険料8万円を超えると控除は頭打ちになります。
見直しでは、保険料を払い続けても生活費や教育費に無理がないか、途中解約時に元本割れしないか、老後資金として何歳からいくら受け取れるかを確認しましょう。特に子育て世帯や住宅ローン返済中の家庭では、保険料を増やす前に、生活防衛資金、死亡保障、医療保障、NISAやiDeCoへの配分を一度並べて見ることが大切です。
税金が少し戻るから続ける、というより、将来の資金計画に合っているから続ける。そう考えると、個人年金保険料控除は家計判断の「おまけ」ではなく、老後資金づくりを点検するきっかけになります。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    新制度の個人年金保険料控除は、所得税4万円、住民税2万8,000円が上限です。
  • 2
    年間保険料8万円超の新制度では、年収400万円で約4,800円、600万円で約6,900円、900万円で約11,000円が目安です。
  • 3
    所得税は年末調整で還付されることがありますが、住民税は翌年度の税額が軽くなる形で反映されます。
  • 4
    旧制度は所得税5万円、住民税3万5,000円が上限のため、古い契約の解約は慎重に判断しましょう。
  • 5
    2026年の子育て世帯向け6万円特例は一般生命保険料控除が中心で、個人年金保険料控除の上限は従来どおりです。

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