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【2026年6月更新】年金制度改正と生命保険|会社員の不足額3基準

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山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2026年6月更新】年金制度改正と生命保険|会社員の不足額3基準
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年金改正で生命保険まで見直すべき人とは

2026年6月時点で、会社員世帯が押さえておきたいテーマは 年金制度改正 と生命保険の関係です。制度改正そのものは公的年金の話ですが、家計に置き換えると「手取りは減るのか」「老後の不足額はいくらか」「自分に万一があったとき配偶者と子どもにいくら残せばよいか」という問題につながります。
特に30代後半から50代の会社員は、住宅ローン、教育費、親の介護、老後資金が同時に重なりやすい時期です。年金制度のニュースを見て不安になるだけでなく、給与明細、ねんきん定期便、保険証券を使って、生命保険の必要保障額を一度数字で確認しておきましょう。
この記事では、2026年以降の主な改正点を整理したうえで、会社員が生命保険を見直すための「不足額3基準」を解説します。

2026年以降に会社員が押さえる年金改正

  • 1
    在職老齢年金は、2026年4月から支給停止の基準額が月65万円に引き上げられ、働きながら老齢厚生年金を受け取る人が年金を減らされにくくなっています。
  • 2
    厚生年金の標準報酬月額の上限は、2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円へ段階的に引き上げられる予定です。
  • 3
    遺族厚生年金は、2028年4月施行予定の見直しにより、子どものいない一定の配偶者について5年間の有期給付を中心とする仕組みに変わります。
  • 4
    iDeCoは、2026年12月施行予定の改正で加入可能年齢や拠出限度額の見直しが予定され、老後資金づくりの選択肢が広がります。
  • 5
    生命保険の見直しでは、制度改正の内容を丸暗記するより、手取り、老後資金、遺族保障の3つに分けて不足額を確認することが大切です。

改正の全体像は「働く」「老後」「遺族」で見る

2025年6月に成立した年金制度改正法では、被用者保険の適用拡大、在職老齢年金の見直し、遺族年金の見直し、厚生年金等の標準報酬月額上限の段階的引き上げ、私的年金制度の拡充などが盛り込まれています。全体像は厚生労働省の (年金制度改正法が成立しました) で確認できます。
会社員にとって重要なのは、制度改正を「年金が増える、減る」という単純な話にしないことです。高年収層では厚生年金保険料の本人負担が増える可能性があり、60代以降も働く人は年金が支給停止されにくくなる可能性があります。一方で、万一のときに家族が受け取る遺族厚生年金は、家族構成や年齢によって影響の出方が異なります。

年金制度が変わると生命保険も増やすべきですか?

年金制度改正のニュースを見ると不安です。生命保険を増やしたほうがいいのでしょうか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
すぐに増やす必要はありません。先に確認すべきなのは、毎月の手取り、老後の不足額、万一の遺族保障のどこに穴があるかです。穴がないのに保険を増やすと、教育費や資産形成に回すお金が減ってしまいます。

不足額基準1:手取りの変化を給与明細で確認する

最初の基準は 手取り不足 です。厚生年金の標準報酬月額とは、厚生年金保険料や将来の年金額を計算するために、毎月の給与を等級に当てはめたものです。
厚生労働省の (厚生年金等の標準報酬月額の上限の段階的引上げについて) では、現在65万円の上限を2027年9月から段階的に75万円まで引き上げる内容が示されています。月75万円以上の賃金がある人の場合、本人負担分の保険料は月9,100円上昇し、社会保険料控除を考慮すると月約6,100円の負担増という試算も掲載されています。
つまり、対象になりやすいのは、月給が65万円を超える会社員、役職定年後も高い給与が続く人、残業代や手当で4〜6月の給与が大きく上がる人です。生命保険料が家計を圧迫している場合は、保険金額を増やす前に、固定費として払い続けられるかを確認しましょう。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
制度改正で手取りが変わる可能性があるときほど、生命保険は保障額だけでなく、10年後も無理なく続けられる保険料かを見直すことが大切です。

手取り不足の目安は月1万円単位で見る

たとえば、年収が高く標準報酬月額の上限引き上げの対象になる人は、将来の年金額が増える可能性がある一方、現役時代の手取りは減ります。月6,000円前後の負担増でも、年間では7万円超です。医療保険、死亡保険、個人年金保険を複数契約している家庭では、保険料の合計が家計に与える影響は小さくありません。
ここで見るべき数字は、生命保険料そのものではなく「手取り減後も、生活費、教育費、住宅ローン、貯蓄を維持できるか」です。もし毎月の黒字が1万円未満なら、保障を増やすより先に、重複した医療特約や目的があいまいな貯蓄型保険を整理する余地があります。

不足額基準2:老後資金は公的年金と私的年金を分けて考える

2つ目の基準は 老後資金不足 です。老後資金を考えるときは、公的年金、退職金、企業年金、iDeCo、NISA、個人年金保険を一緒に並べると整理しやすくなります。
手段主な役割注意点
公的年金終身で受け取れる老後収入の土台受給見込額はねんきん定期便で確認する必要があります。
退職金・企業年金退職後のまとまった資金勤務先制度によって金額や受け取り方が異なります。
iDeCo税制優遇を使った老後資金づくり原則として老後まで引き出しにくい点に注意が必要です。
NISA運用益非課税で使える資産形成元本保証ではなく、教育費など短期資金には慎重な判断が必要です。
個人年金保険将来の受取額を比較的見通しやすい準備途中解約やインフレへの弱さを確認する必要があります。
金融庁の (NISAを知る) では、2024年からのNISAは年間投資枠が最大360万円、非課税保有限度額が1,800万円であることが説明されています。一方、厚生労働省の (2025年の制度改正) では、iDeCoの加入可能年齢引き上げや拠出限度額引き上げが2026年12月施行予定として整理されています。
生命保険は、老後資金づくりの手段のひとつになり得ますが、NISAやiDeCoと同じものではありません。老後まで使わないお金はiDeCo、途中で使う可能性があるお金はNISAや預貯金、万一の保障は生命保険というように、目的を分けると判断しやすくなります。

NISAやiDeCoがあれば個人年金保険はいらないですか?

NISAとiDeCoを始めています。個人年金保険は解約してもよいでしょうか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
一概には言えません。解約返戻金、税金、将来の受取額、保障の有無を確認してから判断しましょう。運用商品は増減しますが、個人年金保険には受取額を見通しやすい面もあります。目的が重複しているかを比べることが先です。

不足額基準3:遺族保障は家族構成で大きく変わる

3つ目の基準は 遺族保障不足 です。生命保険の死亡保障は、残された家族の生活費をすべて保険でまかなうものではありません。遺族年金、配偶者の収入、預貯金、住宅ローンの団体信用生命保険、勤務先の弔慰金などを差し引いた不足分を補うものです。
遺族厚生年金については、厚生労働省の (遺族厚生年金の見直しについて) で、2028年4月施行予定の見直しが説明されています。ポイントは、すでに遺族厚生年金を受け取っている人、60歳以降に受給権が発生する人、18歳年度末までの子どもを養育している間の給付、2028年度に40歳以上になる女性は、今回の見直しによる影響を受けないとされていることです。
一方で、子どものいない若い配偶者や、将来子どもが独立した後の配偶者保障については、従来の感覚だけで死亡保険金を決めると不足または過剰になる可能性があります。

わが家の必要保障額を出す手順

  • 1
    残された家族の毎月の生活費を、住居費、食費、通信費、教育費、車関連費に分けて書き出します。
  • 2
    遺族基礎年金、遺族厚生年金、配偶者の手取り収入、児童手当など、見込める収入を月額で並べます。
  • 3
    住宅ローンに団体信用生命保険が付いているかを確認し、死亡時に住居費がどれだけ減るかを反映します。
  • 4
    預貯金、退職金、弔慰金、すでに加入している死亡保険金を差し引き、残った金額を不足額として把握します。
  • 5
    不足額が子どもの成長とともに減る家庭は収入保障保険、一定額を残したい家庭は定期保険や終身保険など、目的に合う形を比較します。

遺族厚生年金の見直しは「5年で必ず終わる」と決めつけない

遺族厚生年金の見直しは、「すべての配偶者の給付が5年で終わる」という話ではありません。見直し後の有期給付には加算が上乗せされ、現在の遺族厚生年金の額の約1.3倍となる仕組みが示されています。また、5年間の有期給付後も、障害状態にある人や収入が十分でない人には継続給付が設けられます。
ただし、制度の詳細は家族構成、年齢、収入、子どもの有無で変わります。だからこそ、死亡保険金を「なんとなく3,000万円」などで決めるのではなく、毎月の不足額から逆算することが重要です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
不安だから大きな死亡保障を持つのではなく、遺族年金や団信を差し引いても足りない金額だけを保険で補うと、家計に無理のない保障設計になります。

生命保険の見直しは「増やす」より先に「重複をなくす」

生命保険文化センターの (生命保険に関する全国実態調査) によると、2024年度の2人以上世帯における生命保険の世帯加入率は89.2%、世帯普通死亡保険金額は平均1,936万円、年間払込保険料は平均35.3万円です。多くの家庭が何らかの保険に加入している一方で、必要額に合っているかまでは別問題です。
見直しでは、まず死亡保障、医療保障、就業不能保障、個人年金保険を分けて確認します。死亡保障が複数ある、医療特約が重複している、貯蓄目的の保険とNISA・iDeCoの役割が混ざっている場合は、保険料を下げても保障の質を保てる可能性があります。

相談前に用意すると判断が早くなるもの

年金制度改正後の不足額を正確に見るには、資料をそろえることが近道です。最低限、直近の給与明細、賞与明細、ねんきん定期便、保険証券、住宅ローン返済予定表、NISAやiDeCoの残高、家計簿または銀行アプリの支出履歴を用意しましょう。
ほけんのAIでは、まずLINEでAI相談を始められ、必要に応じて有資格者との無料オンラインFP相談に進めます。自宅からLINE通話やZoomで相談できるため、仕事や育児で時間が取りにくい会社員世帯でも使いやすい方法です。家計、保険、NISA、iDeCo、住宅ローンをまとめて見たい人は、保険だけを単独で考えるより、家計全体の中で優先順位を決めるほうが納得しやすくなります。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    2026年4月から在職老齢年金の基準額は月65万円となり、働く60代以降は年金が支給停止されにくくなっています。
  • 2
    2027年9月以降の標準報酬月額上限引き上げでは、高収入の会社員ほど手取りと将来年金の両方を確認する必要があります。
  • 3
    2028年4月予定の遺族厚生年金見直しは、家族構成や年齢で影響が異なるため、死亡保険金は不足額から逆算することが大切です。
  • 4
    NISAやiDeCoは資産形成、生命保険は万一の保障という役割を分け、重複した固定費を減らす視点を持ちましょう。
  • 5
    見直し前には、給与明細、ねんきん定期便、保険証券、住宅ローン資料、資産残高をそろえると判断がスムーズです。

まずは無料オンライン相談で不足額を棚卸し

年金制度改正後の生命保険の必要額は、年収、家族構成、住宅ローン、配偶者の働き方、NISAやiDeCoの状況で変わります。ほけんのAIなら、LINEでAI相談を始めたうえで、必要に応じて有資格者の無料オンラインFP相談へ進めます。オンラインなので場所を選ばず、家計全体を見ながら中立的に比較しやすい点も安心です。

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