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【2025年12月更新】生命保険 共働き30代夫の必要額|不足額の出し方と設計3基準

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2025年12月更新】生命保険 共働き30代夫の必要額|不足額の出し方と設計3基準
生命保険
共働き
30代夫
必要保障額
収入保障保険
遺族厚生年金
団信

はじめに:共働き30代夫の“万一”に備える現実解

夫婦二人の収入を前提に家計を組み立てる共働き世帯では、どちらか一方の死亡で家計が急に赤字化するリスクがあります。まず押さえたいのは、保険で埋めるべき総額(= 必要保障額)を、家計の実態に即して出すことです。本稿は2025年12月の最新制度と物価動向を踏まえ、共働き30代の夫の死亡保障を「差額×期間」の手法で最短算出し、生活費・教育費・住居費の3基準で設計する実践ガイドです。厚労省の遺族年金“5年有期化”の詳細やCPI3.0%時代の物価前提も反映し、モデル試算と見直し手順まで具体化します。

本記事でできること

  • 1
    不足額を「差額×期間」で簡易試算する具体ステップがわかります
  • 2
    生活費・教育費・住居費の3基準でブレない設計の要点を押さえます
  • 3
    収入保障保険・定期保険・終身保険の役割分担と金額の決め方を理解します
  • 4
    ペアローン/団信の“効き方”の違いに合わせた住居費の補填を設計できます
  • 5
    最新の制度・物価の根拠リンク付きで、不安なく意思決定に進めます

共働き30代の最新トレンド:物価と制度の“前提”を更新

2025年10月の全国の消費者物価指数(生鮮食品除く総合)は前年比3.0%。物価上昇は外食・光熱費・自動車保険料など生活の固定費にも及び、必要保障額は過去の基準より“少し多め”に見ておくのが安全です(詳細データは (消費者物価指数 全国 2025年10月分))。また、2028年4月施行予定の遺族厚生年金の見直しでは、子のいない配偶者に対し男女共通で「原則5年の有期給付」に再設計されます。有期給付の加算で年金額は約1.3倍、5年終了後も障害状態や収入が十分でない場合は“継続給付”の仕組みが用意されます(概要は (遺族厚生年金の見直しについて)/詳細は (遺族厚生年金の見直しに対して寄せられている指摘への考え方))。

よくある疑問:共働きなら、保険金はいくら要る?

妻も働いています。共働きなら保険金は少なくていいですよね?ざっくりの目安が知りたいです。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
まずは「家族の将来支出−見込める収入」の差額を、必要年数分積み上げるのが最短です。支出は遺族の生活費・教育費・住居維持費・葬祭費。収入は遺族基礎/厚生年金(子の加算は年28.17万円へ増額予定)、勤務先の退職金・弔慰金、手元資産、残された配偶者の就労収入などです。月の不足が10万円で10年続くなら1,200万円、15万円で15年なら2,700万円と“差額×期間”で見える化できます。

不足額の出し方:差額×期間で“過不足ゼロ”に

必要保障額は「今後の支出総額−今後の収入総額」。この差額(不足)を必要な年数分積み上げます。支出側には遺族の生活費(本人分を除く)、子どもの教育費(進路別に大きく変動)、住居の維持費(固定資産税・修繕)、一時費用(葬祭・転居)など。収入側には公的年金(遺族基礎年金・ 遺族厚生年金)、子の加算(年28.17万円への増額見込み)、勤務先の死亡退職金・弔慰金、手元資産、配偶者の現実的な就労収入を含めます。制度の詳細は厚労省の一次情報で確認しましょう(加算額や継続給付の条件は (こちらの資料))。

簡易モデルで不足額を“感覚値”に落とす

例えば「30代・子2人・賃貸」のケース。現在の生活費が月30万円、夫死亡後の母子生活費を7割の月21万円と仮定し、配偶者の就労収入が月15万円、公的年金と子の加算の合計を月5万円見込めるとします。この場合の月不足は約1万円。末子が大学卒業まで15年なら単純計算で約180万円。一方、「子の進学や家賃更新、仕送り開始」で不足が月5万円に増える時期が5年間あるなら、同期間の上乗せは約300万円。こうした“波”を時期別に積み上げると、必要保障額の精度が一気に上がります。インフレ局面では各不足額に10〜20%のバッファを載せると安心です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
差額は“現実の月次キャッシュフロー”で作るのが近道です。紙の理屈より、自分の家計の数字で。

設計3基準:期間・教育費・住居費を軸に

  1. 期間:基本は“末子独立まで”。子どもが独立後は配偶者単身の生活費に縮小。配偶者の老齢年金が本格化する65歳前後を一つの切れ目に。
  2. 教育費:公立中心と私立中心で総額が大きく違います。最新の「令和5年度 子どもの学習費調査」を目安に、塾・学校納付金・下宿費など連続支出を見込んでください(調査PDFは (令和5年度子供の学習費調査の結果を公表します))。
  3. 住居費:持ち家ローンは本人死亡で 団体信用生命保険(団信)が債務を消すのが原則。ただしペアローンは亡くなった側のみ完済、もう一方の返済は続きます。賃貸は末子独立までの家賃総額+更新料+引越し予備費を。持ち家は固定資産税・修繕積立・火災保険更新も忘れずに。

設計のチェックポイント(抜け漏れ防止)

  • 1
    生活費は“夫死亡後の母子費”で再計算し、時短や外部サービス費の増加も見込む
  • 2
    教育費は進路別に“連続支出”を時系列で置く(受験期・入学初年度のピークに備える)
  • 3
    住居は団信の効き方を契約形態別に確認し、ペアローンは“残債分”の補填を設ける
  • 4
    インフレ前提で不足額に10〜20%の余裕を載せ、2〜3年ごとに見直す
  • 5
    一時費用(葬祭・転居・家財整理)を定期保険の“まとまった一時金”で押さえる

保険タイプの使い分け:毎月不足は“収入保障”、ドンと出る費用は“定期”

毎月の不足は 収入保障保険(逓減型の年金形式)で月額×年数を設定するとムダが少なく、教育・生活のピークに合わせた設計が可能です。入学金・初年度納付金・葬祭費・引越し費などの“一時的に大きい費用”は定期保険の一時金で。将来の葬祭・相続資金や流動性の確保は終身保険を“最小限”に。2025年は長期金利上昇に伴い、一部の貯蓄型で予定利率の改善が進む局面です。新旧の保険料・返戻率を比較し、健康体割引などの適用を含めて“家計の総合最適”で選びましょう。

住居の疑問:ペアローンと団信、どう不足を見積もる?

夫婦でペアローンです。夫が亡くなった場合、妻のローンが残ると聞きました。保険はどれくらい上乗せすべきですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
団信は“亡くなった本人の債務だけ”を消します。妻側の残債はそのまま返済継続です。残る返済の総額(期間×月返済)に対して、少なくとも“3〜5年分の月返済額+固定資産税・修繕の維持費”を一時金で補い、毎月の生活費不足は収入保障でカバーする二段構えが現実的です。

住居費の補填:契約別の“効き方”を反映

賃貸は家賃×必要年数+更新・退去費用。持ち家は団信の効き方を確認したうえで、片側残債(ペアローン)・固定資産税・修繕・保険更新など“住むコスト”の差額を期間補填。火災・地震保険料の改定や、家計に効く電気・ガス料金の支援(単価や適用期)が不定期に変わるため、住居関連の“固定費”は年1回の棚卸しを。

法制度アップデート:遺族厚生年金“5年有期+継続給付”の設計反映

2028年4月から、子のいない配偶者に対する遺族厚生年金は原則5年の有期給付へ。施行直後に対象となる男性は“60歳未満の子なし配偶者”、女性は“40歳未満の子なし配偶者”から段階的に拡大。5年の有期給付は“有期給付加算”で年金額が約1.3倍に増額、5年後は障害状態や低収入(単身で就労収入月約10万円目安、遺族厚生年金額により20〜30万円超で停止)なら継続給付が可能です。制度の一次情報は厚労省の解説ページ((遺族厚生年金の見直しについて))と詳細資料((考え方のPDF))で確認・保存しておきましょう。

インフレ前提の上積み:CPI3.0%時代の“余裕率”を決める

物価は生活費・教育費・保険外の自費(差額ベッド・付添い・交通)に効いてきます。最新の全国CPI(2025年10月)は“生鮮除く総合”で+3.0%(季節調整前、前年同月比)。保険設計では「不足額に10〜20%のインフレ余裕率」「2〜3年ごとの見直し」を標準運用にすると、実額とのズレを小さくできます(数値は (消費者物価指数 全国 2025年10月分))。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
“いまの家計の数字”と“制度の一次情報”。この二つを並べるだけで、設計はぶれません。

今日からの3ステップ:数字を集めて設計→比較→相談

  1. 家計データ収集:給与明細・家計簿・教育費の予定表・ローン返済予定、勤務先の退職金規程・弔慰金の有無、公的年金の見込額(ねんきん定期便)を揃える。
  2. 簡易試算:不足額(月の生活費不足+住居維持+教育費ピーク)を“時期別”に並べ、収入保障の月額×期間と定期保険の一時金の内訳に落とす。
  3. 保険料の最適化:予定利率の動向・健康体割引・非喫煙者割引の適用を比較。既契約の重複・空白を棚卸しし、必要なら入り直し・追加を検討。 迷ったら、ほけんのAIでAI相談→FP無料オンラインへ。LINE登録だけで予約まで完了、いまなら「giftee Cafe Box」を含む選べるギフトBoxのキャンペーンも実施中です。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    不足額は「差額×期間」で最短算出。生活費・教育費・住居費の3基準で設計する
  • 2
    毎月の不足は収入保障保険、一時的な大きな支出は定期保険、将来の資金は終身保険を“最小限”で
  • 3
    団信は“本人の債務のみ”完済。ペアローンは残る側の返済を補う一時金+毎月不足の二段構え
  • 4
    遺族厚生年金の“5年有期+継続給付”の一次情報を確認し、設計に織り込む
  • 5
    インフレ前提で不足額に10〜20%の余裕を載せ、2〜3年ごとに見直す

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