【2025年12月更新】生命保険 配偶者手当廃止対応｜不足額の見える化

企業・公務で進む 配偶者手当廃止。毎月数千〜2万円規模の手当がゼロになると、家計の手取りに直撃します。本記事は「不足額＝差額×期間」を使って最短で必要資金を可視化し、生命保険（収入保障×定期）と共働きの就労・新NISA/iDeCo配分まで実践的に整えるガイドです。制度の最新動向と一次情報リンクで、迷いなく行動に移せるよう設計しました。

2024年の人事院勧告に基づく改正給与法が2024年12月に成立し、国家公務員は配偶者に係る扶養手当を段階的に廃止（2026年度でゼロ）、子に係る扶養手当を増額の方向です。厚生労働省も企業へ配偶者手当の見直しを促す資料を更新し、税制改正（後述）と合わせて労使での検討を呼びかけています。制度の一次情報は厚労省のページをご確認ください。(企業の配偶者手当の在り方の検討)。一方、民間の配偶者手当は平均月1万498円（東京都調査）など業種差も大きく、廃止や子ども手当・介護手当への振替が広がっています（参考データ：(配偶者手当の相場はいくら？)）。

2025年度税制改正で基礎控除は最高58万円に、大学生年代の親への特別控除創設、給与所得控除の最低保障額65万円など物価対応が進みました。扶養の所得要件も見直され、配偶者・扶養親族の合計所得要件が58万円（給与収入換算123万円）へ、配偶者特別控除の満額ラインは給与収入160万円までに拡大。就業調整の緩和で扶養外の就労が以前より設計しやすくなりました。一次資料は財務省のパンフレットをご確認ください。(令和7年度税制改正)。

最初に把握したいのは 不足額（必要保障額）です。手順はシンプルで、毎月の生活費などの支出から、遺族年金・配偶者の就労収入・死亡退職金・金融資産などの収入を差し引いた“差額”に、必要な“期間”を乗じます。例：毎月10万円の不足が10年続く前提なら、10万円×12か月×10年＝1,200万円。教育費の山や物価上昇（CPI）を考慮して10〜20％のバッファをのせるのが現実的です。既存の保険金や会社の団体保障で埋まる分は差し引き、純粋なギャップを掴みましょう。

2028年施行の見直しでは、こどもがいない配偶者の遺族厚生年金が原則5年間の有期給付となり、有期期間は増額（約1.3倍）されます。終了後も、障害状態や収入が十分でない方は“継続給付”の対象になります（単身なら就労収入が概ね月10万円程度まで全額支給、20〜30万円超で停止へ）。また、遺族基礎年金の「こどもの加算」は年間約23.5万円から約28万円へ増額されます。一次情報は厚労省の解説をご確認ください。(遺族厚生年金の見直しについて)。

例）夫年収500万円・妻年収0円・子2人。配偶者手当（月1万円）廃止で年間12万円の手取り減。妻が年収160万円まで就労を伸ばすと、社会保険料の自己負担で一時帯は目減りしますが、税制改正後は配偶者特別控除の満額帯が広がり、世帯手取りの回復が早まります。こどもの加算増額（約28万円/年）も前提に、家計の赤字期間をグラフ化し「不足額＝差額×期間」で見える化。保険と投資の配分は、この不足の山に重ねて決めます。

受取方法の税区分（年金は雑所得／一時金は相続非課税枠の活用など）は、世帯の資産・相続設計に合わせて選ぶのがコツです。

扶養外に出る就労は、社会保険料の自己負担が生じるため、130〜150万円帯に一時的な目減りが出やすい一方、160万円までの配偶者特別控除の満額帯や将来の年金増を踏まえると、中期では“逆転”するケースが増えます。投資は新NISAをつみたて中心に、iDeCoは拠出上限拡大の動向を追いながら、家計の“固定費化”を避けつつ配分。保険は最低限の保障で“守り”、投資で“育てる”の二面設計が現実的です。

死亡退職金・弔慰金・団体保険（総合福祉団体定期など）の上乗せ有無、弔慰金の基準、団信の残債カバー範囲を人事・就業規則で確認。重複分は民間保険を圧縮し、空白（団信対象外の生活費など）には収入保障保険を重ねるのが合理的です。提出順や必要書類は会社ルールに従い、家族も把握しておきましょう。

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