ほけんのAI Logo保険相談の掟

【2026年5月更新】生命保険 90歳まで入れる?|相続と葬儀費の3基準

更新:
河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
執筆者河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
【2026年5月更新】生命保険 90歳まで入れる?|相続と葬儀費の3基準
生命保険 90歳まで入れる
高齢者 生命保険
葬儀保険
死亡保険 相続
死亡保険金 非課税枠
葬儀費 保険
終身保険 高齢者

90歳前後の生命保険は「入れるか」より「目的」が先です

「親が80代後半。今から生命保険に入れるの?」「葬儀費だけでも子どもに迷惑をかけたくない」――こうした相談は、相続や終活を考え始めた家庭で増えています。
結論からいうと、 90歳まで申し込める生命保険 や少額短期保険はあります。ただし、誰でも同じ条件で入れるわけではありません。年齢、健康状態、保険金額、払込方法、告知の有無、加入後すぐに亡くなった場合の支払条件によって、実際に役立つかどうかは大きく変わります。
この記事では、90歳前後で生命保険を検討する家庭向けに、相続、葬儀費、保険料の3基準で「入るべきか、入らない方がよいか」を整理します。商品のランキングではなく、家族で判断するための実務的な見方に絞って解説します。

この記事で確認できる判断基準

  • 1
    相続対策として死亡保険金の非課税枠を使う意味があるかを確認できます。
  • 2
    葬儀費や死後整理費を保険で準備する必要額の目安を整理できます。
  • 3
    90歳前後の保険料が、受け取れる保険金に対して見合うかを判断できます。
  • 4
    告知、待機期間、削減支払など高齢加入で見落としやすい条件を確認できます。

90歳まで入れる保険はありますが、主流は少額・限定型です

高齢者向けの生命保険には、終身保険、定期保険、葬儀保険、少額短期保険などがあります。検索市場でも「80代でも入れる」「満89歳まで申込可」「告知なし」といった訴求が目立ちます。
ただし、90歳前後で新たに加入できる保険は、若い世代向けの大型死亡保障とは性格が違います。多くは保険金額が50万円、100万円、300万円程度に抑えられ、葬儀費や死後整理費を目的にした 少額・限定型 の保障です。
生命保険協会の(生命保険の動向 2025年版)では、2024年度末の個人保険の保有契約件数は1億9,530万件で17年連続増加となった一方、死亡保障などの主要保障額を示す保有契約高は778兆9,902億円と減少しています。死亡保障を大きく持つ時代から、医療・介護・終活資金を含めて必要分を整える流れが続いていると見てよいでしょう。

90歳でも申し込めるなら、入った方が安心ですか?

父が89歳です。申し込める保険があるなら、葬儀代のために入った方がよいでしょうか?
河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
まずは保険料総額と受け取れる保険金を比べましょう。90歳前後では保険料が高くなりやすく、数年で保険金に近い額を払うケースもあります。預貯金で葬儀費を確保できるなら、無理に加入しない判断もあります。

基準1:相続対策なら非課税枠を本当に使えるかを見る

相続目的で考えるなら、最初に見るべきは 死亡保険金の非課税枠 です。相続人が受け取る死亡保険金には、「500万円×法定相続人の数」まで相続税がかからない枠があります。国税庁の(相続税の課税対象になる死亡保険金)でも、この計算式が示されています。
たとえば法定相続人が子ども2人なら、非課税限度額は1,000万円です。すでに死亡保険金がない、預貯金や不動産が多く相続税が心配、葬儀や介護を担う子どもに現金を残したい、といった家庭では、保険が役立つ余地があります。
一方で、相続税がそもそも発生しない家庭では、非課税枠の効果は限定的です。また、受取人が相続人以外の場合は非課税枠の対象外です。90歳前後で相続対策として加入するなら、「契約者は誰か」「保険料を誰が払うか」「受取人は誰か」を先に固め、税理士やFPに確認してから進める方が安全です。
河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
高齢期の生命保険は、節税だけでなく、亡くなった直後に家族が使えるお金をどう残すかまで含めて考えると失敗しにくくなります。

基準2:葬儀費は100万〜200万円で足りるかを現実的に見る

葬儀費目的なら、 葬儀費の実額 から逆算します。葬儀費は地域、宗教者への謝礼、参列人数、家族葬か一般葬かで大きく変わります。
鎌倉新書の(お葬式に関する全国調査 2024年)では、葬儀費用の平均総額は118.5万円、種類別では一般葬161.3万円、家族葬105.7万円、一日葬87.5万円とされています。さらに同社の(葬儀費用の実態と納得度調査 2025年)では、最終的な支払額が当初見積もりより平均19.5万円高く、3人に1人が費用増を経験したとされています。
このため、90歳前後で生命保険を検討するなら、まず「葬儀にいくらかけたいか」を家族で話し、保険金額は100万〜200万円程度を一つの目安にすると現実的です。墓じまい、遺品整理、賃貸住宅の退去費、未払い医療費なども見込むなら、別途50万〜100万円を上乗せして考えます。

葬儀費目的で保険金額を決める手順

  • 1
    希望する葬儀形式を、直葬、一日葬、家族葬、一般葬のどれに近いか家族で決めます。
  • 2
    葬儀一式費用、宗教者謝礼、飲食接待費、返礼品、火葬料などを分けて概算します。
  • 3
    遺品整理、賃貸住宅の退去費、未払い医療費など死後整理費を別枠で見込みます。
  • 4
    預貯金や公的給付でまかなえる金額を差し引き、足りない分だけ保険で考えます。
  • 5
    保険料総額が保険金額に近づきすぎる場合は、保険ではなく現金管理を優先します。

基準3:保険料総額と待機期間を必ず比べる

90歳前後の加入で見落としやすいのが、 保険料総額 です。月5,000円なら負担が軽く見えても、年6万円、5年で30万円です。月1万円なら5年で60万円になります。保険金100万円の契約で、数年分の保険料が大きく積み上がるなら、預貯金で備える方が合理的な場合があります。
さらに、高齢者向け保険には、加入後一定期間内に病気で亡くなった場合は保険金が削減される、既往症による死亡は支払対象外になる、災害死亡のみ満額になる、といった条件が付くことがあります。これを待機期間、削減支払、免責などと呼びます。
「90歳まで入れる」という言葉だけで判断せず、パンフレットや重要事項説明書で、いつから、どの原因で、いくら支払われるのかを確認しましょう。高齢期ほど、加入できることよりも、家族が想定どおり受け取れることが重要です。

告知なしの保険なら、持病があっても安心ですか?

母に持病があります。告知なしの保険なら、加入後すぐに亡くなっても保険金は出ますか?
河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
告知なしでも、一定期間は病気死亡の保険金が削減されたり、既往症関連の支払いに制限があったりします。申込前に、支払削減期間、免責、更新年齢、保険料の上がり方を必ず確認してください。

公的給付と相続預金の払戻しも確認しておく

葬儀費の準備では、民間保険だけでなく公的給付も確認しましょう。会社員など健康保険の被保険者が亡くなった場合、要件を満たせば埋葬料として5万円が支給されます。協会けんぽの(埋葬料・埋葬費)でも、埋葬料5万円や埋葬費の扱いが案内されています。
国民健康保険や後期高齢者医療制度では、自治体ごとに葬祭費が支給されます。金額や申請期限は自治体により異なるため、親の住民票がある自治体のページを確認しておきましょう。保険証、資格確認書、年金関係書類、葬儀の領収書、申請先をメモしておくと、亡くなった後の家族の負担が軽くなります。
また、相続発生後の預貯金はすぐ自由に引き出せないことがあります。法務省の(相続された預貯金債権の払戻しを認める制度について)では、生活費や葬儀費用などに対応するため、遺産分割前でも一定額の払戻しを受けられる制度が説明されています。ただし、戸籍書類の準備や金融機関での手続きが必要です。保険、預貯金、公的給付のどれで初期費用を出すのか、事前に整理しておくことが大切です。
河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
葬儀費の備えは、保険に入ることが目的ではありません。家族が困らない時期に、必要な現金が届く仕組みを作ることが目的です。

加入を急がない方がよいケースと検討しやすいケース

90歳前後でも、生命保険に入らない判断が向いている家庭もあります。たとえば、葬儀費に充てられる預貯金が十分にあり、相続税も発生しない見込みで、保険料の支払いが本人の生活費や介護費を圧迫する場合です。
本人が認知機能の低下などで契約内容を理解しにくい場合も、慎重に考える必要があります。生命保険協会の(高齢者向けの生命保険サービスに関するガイドライン)では、高齢者への説明では認知能力等の低下に配慮し、親族等の同席、複数回の説明機会、意向確認などが望ましい取り組みとして示されています。家族の希望だけで契約を進めるのではなく、本人の意思確認を最優先にしましょう。
一方で、預貯金の多くが定期預金や不動産に偏っていて、亡くなった直後に動かせる現金が少ない家庭では、少額の死亡保険が役立つことがあります。特定の子どもが葬儀や介護の実務を担っている場合、死亡保険金の受取人をその子どもにしておくことで、手続き前に必要資金を渡しやすくなる点も特徴です。ただし、極端に不公平な受取人設定は相続トラブルの火種になります。本人の意思を残し、可能な範囲で家族間でも共有しておきましょう。

90歳前後の保険選びは家計・相続・介護費を一体で見る

90歳まで入れる生命保険を探すと、どうしても「どの商品が入れるか」に目が向きます。しかし本当に大切なのは、家計全体の資金設計です。
葬儀費だけでなく、今後の介護費、医療費、施設費、配偶者の生活費、相続税、空き家の処分費まで見れば、保険に回せるお金は限られます。保険料を払うことで手元資金が減り、必要な介護サービスを削るようでは本末転倒です。
判断に迷うときは、保険証券、預貯金残高、年金額、介護費、葬儀の希望、相続人の人数を一覧にしてみてください。足りない金額が100万円なのか、500万円なのか、そもそも足りているのかが見えれば、90歳からの生命保険の必要性も自然に絞れます。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    90歳前後でも申し込める生命保険はありますが、多くは葬儀費向けの少額・限定型です。
  • 2
    相続目的なら、死亡保険金の非課税枠「500万円×法定相続人の数」を本当に使えるか確認します。
  • 3
    葬儀費目的なら、希望する葬儀形式、死後整理費、公的給付、預貯金を差し引いて必要額を決めます。
  • 4
    高齢加入では保険料総額、待機期間、削減支払、免責、更新年齢を必ず確認します。
  • 5
    預貯金が十分で相続税も出ない家庭では、無理に加入せず現金管理を優先する選択もあります。

まずはAI相談から。必要なら無料オンラインFP相談へ

90歳前後の生命保険は、相続税、葬儀費、介護費、家族関係まで含めて判断する必要があります。ほけんのAIなら、LINEで24時間AIに相談でき、必要に応じて有資格者のFPにオンライン相談できます。保険証券や預貯金、葬儀費の希望を一緒に棚卸しし、保険で備えるべき金額と現金で残すべき金額を整理できます。無料で相談できるので、家族だけで迷う前に一度確認してみてください。

🎁今なら面談後アンケート回答で
1,500円分全員プレゼント!

カフェで相談する様子

関連記事一覧

【2026年5月更新】定期保険の更新前3基準|40代の保険料見直し

【2026年5月更新】定期保険の更新前3基準|40代の保険料見直し

40代が定期保険の更新前に確認したい保険料、必要保障額、代替案の3基準を解説。団信、遺族年金、教育費、収入保障保険との比較まで整理します。

【2026年5月更新】個人年金保険は入らない?50代の3基準

【2026年5月更新】個人年金保険は入らない?50代の3基準

50代が個人年金保険に入らない方がいいかを、流動性、税引後の手残り、受取設計の3基準で解説。NISAやiDeCoとの使い分け、外貨建て・変額型の注意点も整理します。

【2026年5月更新】貯蓄型保険はやめる?|40代の解約前3基準

【2026年5月更新】貯蓄型保険はやめる?|40代の解約前3基準

40代が貯蓄型保険を解約する前に確認すべき返戻率、保障、資金計画を解説。税金、控除、相続、払済や減額の選択肢まで整理します。

【2026年5月更新】医療保険 子育て世帯|年間上限53万円と自己負担の設計基準

【2026年5月更新】医療保険 子育て世帯|年間上限53万円と自己負担の設計基準

子育て世帯の医療費を“公助で足りない部分だけ”に絞って備える実務を解説。年間上限53万円と月上限の使い分け、対象外費用の相場、マイナ保険証の活用、最小限の医療保険設計と段取りを整理。

【2026年5月更新】養老保険と退職金|50代の判断3基準

【2026年5月更新】養老保険と退職金|50代の判断3基準

養老保険を退職金の預け先にする前に、50代会社員が見るべき安全性・流動性・税制の3基準を解説。NISAやiDeCoとの使い分けも整理します。

【2026年5月更新】生命保険 共働き夫婦|折半家計の不足額3手順

【2026年5月更新】生命保険 共働き夫婦|折半家計の不足額3手順

共働き夫婦の生命保険を生活費折半の実態から見直す方法を解説。残る支出、遺族年金、勤務先保障、団信を差し引き、不足額を3手順で確認します。