【2026年7月更新】養老保険の買い時|50代の利率と返戻率3基準
更新:
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)

養老保険
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予定利率
返戻率
生命保険料控除
NISA 比較
目次
50代の養老保険は「利率が上がったから」だけで決めない
2026年7月時点では、長期金利の上昇を受けて、円建ての貯蓄性保険で予定利率や保険料率を見直す動きが続いています。銀行や保険会社で「今は貯蓄型保険も選びやすい時期です」と提案され、 養老保険 が気になっている50代の方もいるでしょう。
養老保険は、保険期間中に死亡した場合の死亡保険金と、満期まで生存した場合の満期保険金を備える保険です。60歳、65歳、70歳などの節目にまとまった資金を受け取れるため、退職前後の資金計画と相性がよい面があります。
一方で、保険料の一部には死亡保障のコストや保険会社の経費も含まれます。予定利率が高く見えても、契約者が受け取る実質利回りとは違います。この記事では、50代が養老保険の買い時を判断するために、予定利率、返戻率、税引後の手取りという3つの基準で整理します。
加入前に見るべき3基準
- 1予定利率は契約者の実質利回りではないため、満期保険金と保険料総額で確認します。
- 2返戻率は60歳満期、65歳満期、70歳満期で変わるため、退職金や年金開始時期と合わせます。
- 3満期保険金には税金がかかる場合があるため、税引後の手取りで損得を見ます。
- 4生活防衛資金や住宅ローン返済資金まで保険料に回さず、途中解約しない前提で考えます。
養老保険とは死亡保障と満期資金を同時に持つ保険
養老保険は、一定期間の死亡保障を確保しながら、満期時には満期保険金を受け取れる保険です。死亡保険金と満期保険金が同額または近い金額で設計されることが多く、「万一の保障」と「将来受け取る資金」を1つの契約で準備できる点が特徴です。
50代で検討する場合、目的は学資準備よりも、退職前後の資金、60代前半の収入減、配偶者への一定の備えになりやすいでしょう。たとえば55歳で契約し、65歳満期にすれば、公的年金の受給開始前後にまとまった資金を受け取る設計ができます。
ただし、養老保険は預金ではありません。途中解約すると、解約返戻金が払込保険料総額を下回ることがあります。50代は老後資金の準備期間が限られるため、「満期まで使わないお金」で加入することが前提になります。
予定利率が高い養老保険なら今が買い時ですか?
最近、貯蓄型保険の予定利率が上がっていると聞きました。50代なら養老保険を今買うのが得ですか?
予定利率の上昇は追い風ですが、それだけで買い時とは言えません。養老保険は死亡保障が付く分、預金や投資信託と単純比較しにくい商品です。返戻率、満期年齢、税金、途中解約リスクをセットで確認しましょう。
2026年7月の見方:貯蓄性保険は再注目でも主流は医療・終身
金利上昇局面では、保険会社が新しい契約の予定利率や保険料率を見直すことがあります。特に円建ての一時払終身保険、個人年金保険、養老保険などは、過去の低金利期より条件が改善して見えるケースがあります。
ただし、養老保険がすべての人に広く選ばれているわけではありません。生命保険協会の(生命保険の動向 2025年版)によると、2024年度の個人保険の新契約高は57兆639億円で、そのうち養老保険は1兆5,347億円、構成比2.7%でした。保有契約件数では養老保険が734万件、構成比3.8%です。
つまり、養老保険は「万人向けの主力商品」というより、目的が合う人が選ぶ商品です。50代では、死亡保障が必要か、満期時期を決めたいか、資金を固定しても困らないかを先に確認することが大切です。
養老保険の買い時は、金利の高さではなく、満期まで動かさないお金にしてよいかで決まります。
基準1:予定利率は実質利回りではない
最初に確認したいのが、 予定利率 の意味です。予定利率とは、保険会社が契約者から預かった保険料を運用する際に見込む利率のことです。契約者が受け取る利回りそのものではありません。
養老保険の保険料には、将来の満期保険金に備える部分だけでなく、死亡保障のコスト、保険会社の事業費なども含まれます。そのため、予定利率が2%台だからといって、支払った保険料が年2%で増えるわけではありません。
50代では満期までの期間が10年から15年程度になりやすく、20代や30代のように長い時間を使って増やす設計にはなりにくいです。設計書を見るときは、予定利率よりも「保険料総額に対して、満期時にいくら受け取れるか」を優先して確認しましょう。
設計書で確認したい数字
- 1毎月または一時払で支払う保険料の総額を確認します。
- 2満期保険金の金額と、死亡保険金の金額がいくらかを確認します。
- 3満期時の返戻率だけでなく、5年後、10年後の解約返戻金も確認します。
- 4契約者、被保険者、受取人が誰になっているかを確認します。
- 5同じ保険料を預金、NISA、iDeCoに回した場合の役割の違いも整理します。
基準2:返戻率は満期年齢と払込期間で変わる
次に見るべきなのが 返戻率 です。返戻率とは、支払った保険料総額に対して、満期保険金や解約返戻金がどれくらい戻るかを示す割合です。たとえば、保険料総額500万円に対して満期保険金が520万円なら、返戻率は104%です。
ただし、同じ50代でも、60歳満期、65歳満期、70歳満期では判断が変わります。一般的には、保険期間が長いほど返戻率は高くなりやすい一方で、お金を動かせない期間も長くなります。
60歳満期は退職直前の資金づくりに向きますが、契約期間が短く返戻率が伸びにくい場合があります。65歳満期は、退職金を受け取ってから公的年金が本格的に始まるまでの資金に合わせやすい設計です。70歳満期は返戻率が上がりやすい反面、医療費、介護費、住宅修繕費などで資金が必要になったときの自由度が下がります。
60歳・65歳・70歳満期はどう選べばよいですか?
55歳で加入するなら、60歳満期、65歳満期、70歳満期のどれがよいのでしょうか?
まず退職予定年齢、退職金の有無、公的年金をいつから受け取るかを並べてください。60歳満期は短期資金、65歳満期は年金開始前後のつなぎ、70歳満期は長めに固定できる余裕資金に向きます。返戻率だけでなく、途中で使う可能性があるかを重視しましょう。
基準3:税引後の手取りで見る
養老保険は、満期保険金を受け取ったときの税金も大切です。国税庁の(生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき)では、保険料の負担者と保険金受取人が同じ場合、満期保険金を一時金で受け取ると一時所得になると説明されています。
一時所得は、ほかに一時所得がない場合、「受け取った保険金の総額-払込保険料-特別控除50万円」で計算し、さらに2分の1した金額が課税対象になります。たとえば払込保険料総額500万円、満期保険金560万円なら、差益60万円から50万円を差し引き、残り10万円の2分の1である5万円が課税対象です。
一方、契約者と受取人が異なる場合は贈与税の対象になることがあります。夫が保険料を負担し、妻や子が満期保険金を受け取る形にすると、思わぬ税負担につながる可能性があります。加入時点で契約形態を確認しておきましょう。
満期保険金は「受け取る金額」だけでなく、「税金を引いた後に家計で使える金額」で比べると判断しやすくなります。
生命保険料控除は助けになるが加入理由の中心ではない
養老保険の保険料は、契約内容によって一般生命保険料控除の対象になります。2026年分については、子育て支援に関する税制として、23歳未満の扶養親族がいる場合に新生命保険料に係る一般生命保険料控除の上限を6万円とする見直しが盛り込まれています。財務省の(令和7年度税制改正の大綱)では、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除の合計適用限度額は12万円のままとされています。
50代でも、大学生年代の子どもなど23歳未満の扶養親族がいる家庭は確認する価値があります。ただし、控除で戻る税額だけを理由に加入するのはおすすめできません。控除は家計の助けになりますが、保険料総額、満期保険金、税引後手取り、途中解約リスクのほうが判断の中心です。
NISA・iDeCoと養老保険は役割を分けて比べる
50代の資産形成では、NISAやiDeCoとの比較も避けられません。金融庁の(NISAを知る)では、2024年からのNISAは非課税保有期間が無期限となり、年間投資枠は最大360万円、非課税保有限度額は最大1,800万円とされています。
NISAは、投資信託や株式などで運用益の非課税を活用する制度です。値動きがあるため元本保証ではありませんが、長期的に資産を育てる目的に向きます。iDeCoは掛金の所得控除が大きな特徴ですが、原則として60歳まで引き出せない点に注意が必要です。
養老保険は投資商品ではなく、死亡保障を持ちながら満期時期を決めて資金を受け取る仕組みです。増やす目的ならNISA、所得控除を活用した老後資金ならiDeCo、保障付きで満期資金を決めたいなら養老保険、というように役割を分けると整理しやすくなります。
50代で向いているケース・見送るべきケース
50代で養老保険が向いているのは、満期まで使わない余裕資金があり、一定期間の死亡保障も必要な人です。たとえば、配偶者に一定額を残したい、60代前半の収入減に備えたい、退職金とは別に使い道を決めた資金を作りたい、といったケースです。
反対に、生活防衛資金が少ない人、住宅ローン返済が重い人、親の介護費や子どもの教育費で支出が読みにくい人は慎重に考えましょう。生命保険協会の同資料では、2024年度の個人保険の解約・失効率は5.6%でした。途中解約そのものは珍しいことではありませんが、養老保険では解約時期によって元本割れする可能性があります。
加入前には、保険証券、住宅ローン残高、NISA残高、退職金見込み、年金見込み、毎月の家計収支を並べてください。養老保険は「買って終わり」ではなく、老後資金全体の中で置き場所を決める商品です。迷う場合は、まずAI相談で疑問を整理し、そのうえでFPに個別の数字を見てもらうと判断しやすくなります。
まとめ:重要ポイント
- 1養老保険の買い時は、予定利率の上昇だけでなく、返戻率、満期年齢、資金拘束を合わせて判断します。
- 250代は60歳、65歳、70歳の満期時期を、退職金、公的年金、住宅ローン、介護費の見通しと重ねて考えます。
- 3満期保険金は契約形態によって一時所得や贈与税の対象になるため、税引後の手取りで比較します。
- 4NISAやiDeCoは運用・節税、養老保険は保障付き満期資金として、同じ土俵でなく目的別に分けます。
- 5生活防衛資金が不足している場合や途中解約の可能性が高い場合は、返戻率が高く見えても慎重に検討します。
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養老保険の買い時は、予定利率や返戻率だけでは決まりません。退職金、NISA、iDeCo、住宅ローン、既契約の保険まで一緒に見ると、家計に合う選択肢が見えやすくなります。まずは「ほけんのAI」でAI相談をして疑問を整理し、必要に応じて無料オンラインFP相談へ進めます。オンラインなので時間や場所を選びにくく、中立的な立場で比較しやすいのが利点です。キャンペーンの詳細もLINEから確認できます。
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