【2026年2月更新】収入保障保険 40代DINKs|コーストFIRE設計3手順
更新:
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)

収入保障保険
40代DINKs
コーストFIRE
遺族厚生年金
在職老齢年金
新NISA
就業不能保険
目次
40代DINKsと収入遮断リスク、そしてコーストFIRE
共働き子なしの40代( DINKs)は、可処分所得に余裕がある一方で、どちらかの収入が途絶えると家計の“谷”が生じやすいステージです。万一に備えて家計を守りつつ、将来は コーストFIRE(老後の必要元本を早めに用意し、運用に任せて貯蓄を卒業)を目指すなら、設計の順番がカギになります。本稿は2026年2月時点の最新制度を踏まえ、まず不足額を「差額×期間」で数値化し、 収入保障保険を土台に定期(一時金)と就業不能を組み合わせる三層で“谷”を埋め、投資枠(新NISAや企業年金)で必要元本に“コースト”するまでを3手順で解説します。
最初に押さえる現実的なチェックポイント
- 1夫婦別財布・収入差・住宅ローンの組み方によっては、片方の収入喪失で固定費が賄えず“谷”が生じる可能性があります。
- 2ペアローンや持分ありの住宅は、団信で一方の残債が消えても管理費・固定資産税など住居維持費は残ります。
- 3働けない長期リスクは死亡と同等に計画を狂わせます。会社の傷病手当金や障害年金で足りない分を見込みましょう。
- 4保険は“過不足ゼロ”が理想。多すぎても少なすぎても家計効率を損ないます。設計は数式で始めて調整で終えるのが基本です。
2026年の最新制度アップデート(一次資料つき)
計算の前提になる制度は必ず最新を反映します。とくに子なし世帯に影響が大きいのが 遺族厚生年金の見直しと在職老齢年金の基準額引上げです。
- 遺族厚生年金の見直し(2028年4月施行予定)では、子のいない現役配偶者に原則5年間の有期給付+有期加算(概ね1.3倍)が導入され、所得が低い場合などは継続給付の対象になります。詳細は厚労省の解説を確認してください。(遺族厚生年金の見直しについて)
- 在職老齢年金は支給停止基準額が、法成立時の月62万円(2025年6月時点)から2026年4月以降は月65万円へ。再雇用期の働き方と年金の両立がしやすくなります。(在職老齢年金制度の見直しについて)
- 高額療養費制度は、年間上限の新設や外来特例の見直し等が段階実施の方向で整理されています。長期治療時の自己負担見込みに影響します。(高額療養費制度の見直しについて)
- 新しいNISAは恒久化・非課税保有限度額の拡大(つみたて投資枠と成長投資枠の併用)等が既に実施済みで、長期の資産形成の“器”として使いやすくなりました(金融庁資料)。(本文(新しいNISAの主な改正点))
- 企業年金・iDeCoの拡充(加入年齢や拠出の見直しなど)も進んでいます。長期の税制優遇口座は優先利用を検討しましょう。(年金制度改正の全体像(概要))
ステップ1:不足額は「差額×期間」で数値化
最初に、死亡時に家計が赤字化する“月次不足”を算出します。式はシンプルで「(遺族の毎月の支出)−(遺族の毎月の収入)」です。支出は単身生活に残る固定費(住居維持費・光熱通信・税保険料など)を中心に見直し、収入には遺族の手取り、会社の死亡退職金・弔慰金、既存の死亡保障、短期の公的給付を含めます。
モデル例:住居維持費・共益費・固定資産税等で5万円、その他単身の生活費20万円、残る配偶者の手取りが月30万円、公的給付や既存保険の月換算が0円とすると、赤字は月−(5+20−30)=−−5万円→不足なし。一方、住居費が高く手取りが25万円なら赤字は月0〜5万円。こうして出した“月次不足”に、保障が必要な“期間”を掛け算します。
期間の決め方は、(a)65歳(老齢年金本格受給)や(b)住宅ローン完済、(c)コーストFIRE達成見込みなど、家庭の節目から選びます。遺族年金は有期5年で“切れる”前提(継続給付は所得に応じて停止の可能性)なので、5年経過後〜本人の年金開始までの“橋渡し”区間を保険で埋める設計が基本線です。(遺族厚生年金の見直しについて)
子どもがいないのに本当に死亡保障は必要?
DINKsで貯蓄もあります。子どもがいないなら、死亡保障は最小でいいのでは?
“最小で良い”ケースもありますが、固定費と収入差で“谷”が出るなら最小でも“ゼロではない”のが現実です。とくに住宅維持費や収入差が大きい場合、遺族年金の有期5年後の橋渡し期間に赤字化しやすいので、差額×期間で必要最小限に絞って用意しましょう。
ステップ2:三層で“谷”を埋める(収入保障×定期×就業不能)
不足額の本体は毎月の生活費です。そこは年金型で受け取れる収入保障保険(月額×満了年齢)でカバーし、葬儀や整理費など一時的な出費は一時金の定期保険でカバー、長期の休職・療養リスクには就業不能(所得補償)を薄く重ねます。
- 収入保障:ステップ1で出した“月次不足”を年金月額に設定。満了は多くのご家庭で65歳が基準、年齢差や年金繰下げ、ローン完済時期で70歳を選ぶ場合もあります。最低支払保証(2年/5年)や一部一括受取の可否、年金形式の税区分などは事前に確認しましょう。年金形式は所得税・住民税の課税対象となるケースがあります。(No.1620 相続等により取得した年金受給権…)
- 定期(一時金):葬儀・各種手続き・住まいの名義変更等でのまとまった出費は一時金タイプが適します。受取人設計と税区分(相続の非課税枠の活用)を忘れずに。(No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金)
- 就業不能:会社の傷病手当金(最長1年6か月)や障害年金の見込みで“残る不足額”が小さいなら、免責90日・給付2年など“薄く広く”で良いケースが多いです。高額療養費の年上限見直し方針も踏まえ、医療自己負担の長期的な上限感を押さえておきましょう。(高額療養費制度の見直しについて)
注:加入・保険金支払には所定の条件や制限があります。詳細は各社の「ご契約のしおり・約款」や商品パンフレットで必ずご確認ください。
保険は“多め”より“足りるだけ”。差額×期間で見積もり、余力は投資に回すと、家計の効率は大きく改善します。
ステップ3:コーストFIREの必要元本と投資枠の優先順位
コーストFIREは、老後の必要元本を“いつまでに”用意できればよいかを逆算し、そこに向けて税制優遇口座を優先配分する設計です。
- 必要元本の考え方:老後の支出水準(家賃の有無、生活費の目標)と公的年金の見込みから、65歳時点の不足年額×必要年数で“名目の必要元本”を置き、保守的な想定利回りで逆算します。
- 口座の優先順位:まずは 新NISAのつみたて投資枠を土台に、余力で成長投資枠を活用。勤務先に確定拠出年金があれば上限の範囲で拠出し、iDeCoは年齢・職域の最新要件を満たす範囲で追加検討します。(本文(新しいNISAの主な改正点))/(年金制度改正の全体像(概要))
- 達成後の“コースト”:目標元本に到達したら、貯蓄は卒業して生活費は労働収入で賄い、資産は運用継続。60〜64歳は在職老齢年金の基準(月65万円)も加味し、働き方と年金の最適な組み合わせを検討します。(在職老齢年金制度の見直しについて)
商品比較の視点と“やりがちな”落とし穴
比較は“機能”と“前提条件”で行います。
- 料率区分:非喫煙・健康状態で保険料が下がる料率区分を設ける商品が一般的です。喫煙や持病がある場合は標準体となるため、複数社の見積比較が有効です。
- 受取方法:年金・一括・一部一括+残り年金などの選択肢と、最低支払保証(2年/5年)の有無を確認。年金形式は税区分が変わるため、契約者・受取人の設計とセットで検討します。
- 重複回避:団信・会社の団体保険・死亡退職金と重なる分を除外し、“必要な分だけ”に絞ります。
- 表現に注意:最安・最高といった表現は前提条件で変わるため、家計に合う“効率的な設計”を目標に。約款の支払事由や免責、責任開始日も必ず確認しましょう。
7日で動く実践プラン
- 11日目:家計の固定費と住居維持費を洗い出し、単身ベースの支出を作る。
- 22日目:遺族の収入(手取り・会社制度・既存保険)を一覧化し、月次不足を算出。
- 33日目:保障期間(65歳/ローン完済/コーストFIRE到達)を決め、不足総額を出す。
- 44〜5日目:収入保障(年金月額・満了・最低保証)、定期(一時金額)、就業不能(免責・期間)を複数社で見積比較。
- 56日目:受取人と税区分(相続の非課税枠・年金課税)を確認し、約款の支払事由・免責をチェック。
- 67日目:申込と同時に投資枠(新NISA・企業年金・iDeCo)の配分を見直し、“守る×増やす”の両輪で設定。
見直し頻度と減額・解約の判断基準
年1回は家計・物価・資産残高の進捗を点検し、当初の不足額とズレがないか確認します。資産形成が順調でコーストFIREの見通しが前倒しになったら、過剰な部分は“減額・一部解約”で保険料負担を軽くするのが合理的です。反対に、物価上昇や働き方の変化で不足額が増えるなら、満了年齢や最低支払保証の見直しを検討。制度改正(遺族厚生年金の有期化、在職老齢年金の基準引上げ、高額療養費の見直し)も毎年アップデートしましょう。
よくある疑問に先回りで回答
- 受取人は配偶者でよい? 相続の非課税枠(500万円×法定相続人)を使いやすく、手続もシンプルなため基本は配偶者受取が第一候補です。ただし年金形式を選ぶ場合は税区分が異なるため、契約者・受取人の設計を税務と合わせて確認しましょう。
- ペアローン・連生団信のときは? 団信の支払範囲と住居維持費の残り(管理費・固定資産税等)を先に見積り、残る固定費分だけ収入保障で補うと過不足が出にくくなります。
- FIREと長期休職リスクの両立は? “死亡の谷”は収入保障、“長期療養の谷”は就業不能で薄くつなぎ、自己負担上限(高額療養費の見直し方向)を踏まえて医療保障は厚くしすぎないのが基本です。
まとめ:重要ポイント
- 1不足額は“差額×期間”で数値化。遺族年金5年有期と継続給付の要件、在職老齢年金の65万円基準を前提に計算する。
- 2三層設計(収入保障×定期×就業不能)で月次・一時金・休職の谷を分担し、税区分と受取人設計を同時に決める。
- 3投資は新NISA・企業年金・iDeCoの優先配分で必要元本に“コースト”。達成後は働き方と年金の最適化を図る。
- 4年1回の点検で過不足を是正。制度の更新(遺族年金・在職老齢・高額療養費)を一次資料で確認する。
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